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働き方改革

 いまの労働法でもややこしいのに、新たな制度でますますわけがわからなくなる

 「働き方改革」に関する法案審議が進められている。
 進めるほうも反対するほうも、なにかピントがずれているような気がする。
 たとえばその柱のひとつ、同一労働同一賃金」である。大企業は2020年度、中小企業は2021年度を適用時期とし、同一労働同一賃金が適用される。

 むかしから企業の人事システムで、人事担当を悩ませていたのが、成果に対する評価である。その段階で職務や職能を比較する。これに多くの企業が試行錯誤を繰り返し、ことごとく失敗した。成果や職務の軽重で評価しようとすれば、悪平等になってしまう。結局多くの企業は、日本型年功序列の良さを見直している。完璧な「同一労働同一賃金」はあり得ない。

 「同一労働同一賃金」が、悪平等の形で実行されているのが、医者や議員である。ヤブ医者や新人議員でも、名医や経験豊富な実力議員との報酬差はない。むしろ患者に手間暇かけるヤブ医者ほど儲かる(私のようなコンサル業も同じ)。だから、「同一労働同一賃金」を進めていけば、日本中がヤブ医者になる。働く人の向上心が阻害され、日本企業の国際競争力はますます落ちていく。

          ラムネ飲み競争

 また優秀な非正規労働者が、そうでない正規労働者より待遇が悪いのは怪しからんという人がいる(希望の党山井議員)。だがいまどき中小企業で、そんなことをする経営者がいるとは思えない。それほど優秀な非正規社員がいれば、必ず正規社員にする。中小企業は、喉から手が出るほど人材が欲しい。
 だから、山井議員のような事案は、議員自身の視野の範囲だけである。

 もともと大企業の社員や公務員は、自分たち以外、中小企業者の生き血を吸ってぬくぬくと太っている。大企業内の正規と非正規の差より、中小零細企業との格差のほうが、はるかに筋が悪い。さらに、労働者にとっての大きな問題は、時間より仕事の中身である。働くことで生きがいを感じられるかどうかで人生が決まる。
 まさにパーキンソンの凡俗法則で、根源的な問題をそっちのけで目先のわかりやすいことにうつつを抜かす。


 そもそも、現在の労働法だけでも十分ややこしい。それに新たな制度を加えると、ますますわけがわからなくなる。これから消費税の軽減税率が導入されると、もう密林に丸裸で入ったようなものである。中小企業者は、本業どころではなくなる。
 政府の役割は、企業が仕事をしやすくすることではないのか。議員が程度の悪い仕事ばかりするから、国民が迷惑する。
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