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助け合いによる生産性向上

 「助け合い」は、ムダを省き最小の資源で豊かな暮らしをするためのキーワードである

 災害復旧のためには、一時的に資源を集中させる必要がある。単純で分かりやすいのは、現有の資源をフル活用することである。今回の豪雪でも地元除雪事業者は、殺人的な超過労働を強いられた。これには限界があるし、異常事態が続くとクラッシュする。かといって、普段から余計な人や設備を抱えておくわけにはいかない。

 緊急時でなくても、社会や組織には必ず繁閑の差は発生する。人や設備を繁忙期に合わせれば、定常時には資源が余る。閑散期に合わせれば、常に忙しい思いをしていなければならない(労働基準法違反になる)。組織の大きなムダのひとつが、この部門間や時間軸での仕事量のばらつきである。生産性向上の基本は、資源及び仕事量の平準化である。
 そのムダを少なくするのが、助け合いである。

          また積もった H30.2.13

 しかし、助け合いをうまく行っているところは少ない。以下、うまくできない要因とその解決策を提案する。

①ひとつは、意地と心の問題の解決である。
 日本では、自分は暇だと思われたくない。常に忙しいふりをしている。社会でも、被害者と思われた方が有利である(逆の人もいる)。余裕があるかどうかは、多分に気持ちの問題である。またいくら近くの人でも、他人の余力の有無はわかりにくい。
 ものづくり企業の場合は仕掛品の多寡で判断するなど、繁閑の差を「見える化」する工夫を行っている。行政の間では、災害のような緊急時に客観的な緊急度合いを示す指標が必要であろう。

②つぎに、助け合いができる能力を持つことである。
 いくら助けたいと思っても、自分がその仕事ができなかったら、かえって邪魔になる。災害発生時に、地元の建設事業者が迅速に動けるのは、土地勘があるからである。建設作業者を、見ず知らずの地域へ呼んでもできることは限られる。
 企業の場合は、ジョブローテーションなどで多能工を養成し、一人が複数の工程作業をこなせるようにしている。製造だけでなく、総務や営業、開発部門との相互交流も行う。地域間連携の場合も、普段から企業同士で相互応援を行っておきたい。北と南、日本海側と太平洋側とでは、災害時でなくても地域特有の季節変動で需要はあるはず。入札条件などにおける建設行政の支援も必要である。

③そして、助け合いができる仕組みづくりである。
 必要な資源を必要なところに運ぶためには、相応の準備が必要である。相互の連絡体制や、運搬手段を確保しておかねばならない。もちろん、予算の取り込みも重要である。
 緊急の災害復旧の場合、人はともかく、重機や燃料を現地に運び込む方法も考えねばならない。これも行政の出番である。


 このように企業や社会全体で助け合い、資源を有効活用していくことで生産性が向上する。これらをスムースに行うためにこそ、IOTの活用が求められる。現実にカーシェアリングやシェアハウスなど、遊休資産をうまく使おうとする動きがはじまっている。このことは、サービス品質の向上にも有効である。

 「助け合い」は、社会全体のムダを省き、最小の資源で人々が豊かな暮らしを行うための重要なキーワードにしたい。もともとこのことは、日本のムラ社会が美徳としてきたはずである。
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