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日本の失敗を活かす中国 「続続失敗百選」より⑥

 日本はゼロリスクを求めた結果、とんでもないリスクを負うことになった
                 (「続続失敗百選」①からの6回シリーズ最終)

 ここまで、続続失敗百選で取り上げた失敗例を分析しても、私自身失敗を避けられる自信はまったくない。日頃から煩悩やバイアスに取りつかれており、必ず同じような失敗をする(私の場合、大きな失敗ができるほどの仕事をしていないが)。

 国家の行方を左右するような、エネルギーやインフラ、経済分野に関わっている人も、つぎつぎと失敗をする。
 日本では、バブル崩壊から、阪神淡路大震災、不良債権、3.11の災害、福島原発事故、長期デフレに至るまで、好ましくない状況がつぎつぎ現れる。災害大国に加え、原発や大型航空機など装置が巨大化し、事故も大規模になる。

 日本では、一度これらの不具合が発生すると、なかなか立ち直れない。
 敦賀のもんじゅナトリウム漏れは、5人もの死者を出す悲惨な事故であった。原因は間もなく判明したが、再開までには20年もの歳月が流れた。またその後の落下事故でさえ、再開までには10年もかかった。その後も、点検漏れなど「不祥事」が重なり、もんじゅは廃炉することになってしまう。

 もちろん、福島原発事故のあとの再稼働も並大抵ではない。いまだに30基以上の原子炉が、稼働していない。計画のあった新設の原子炉もことごとく中止になった。バブル崩壊から発生した金融危機も、30年たたないと終息しない。
 文書主義や決断の遅さなど、特有の官僚体質と臆病さが、日本を虚弱体質にしている。

          あっぱれ H28.12.5

 その点中国はつよい。日本の犯した失敗をじっと見ている。
 もちろん中国自身が犯した失敗は、素早く取り返す。数年前の中国新幹線の衝突事故では、事故列車を埋めようとしたことを、事故隠しだと言って日本国民はバカにしていた。中国は速やかに再発防止策を取り、たちまち再開してしまった。日本は、こんなす早い対応はとれない。
 やり過ぎの感はあるが、日本の馬鹿丁寧な慎重さとは正反対である。

 原子力開発も同じである。もんじゅや福島原発事故の失敗を教訓に、つぎつぎと中国独自の原発を新設している。高速増殖炉では、もんじゅをレベルアップした実用炉の発電にまでこぎつけ、さらに上を目指している。すでに原発技術は世界トップクラスである。経済政策では、失われた20年の日本を尻目に、少なくとも6~7%の成長を続けている。日本の兵力(財政出動)逐次投入の失敗を学んだものだ。このままでは、あと10年で世界一の経済大国になる。

 中国が、日本の失敗を自分のものにしているのに比べ、日本では自国の失敗すら活かそうとしない。これでは、彼我の差は幾何級数的に開いていく。まもなく日本は中国に飲み込まれる。
 日本は、ゼロリスクを求めた結果、とんでもないリスクを負うことになってしまったのである。
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