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無知なおっさん

 ほとんどの国民はバカなのだから、それを前提にものごとを決めるしかない

 年末「朝まで生テレビ」での、村本大輔氏(漫才師)の発言が、ネトウヨの間で波紋を広げている。
 村本氏はこの番組で、憲法9条を「読んだことない」と言った上で、「戦力、交戦権は、放棄した方がいい」、「なぜ中国や北朝鮮が日本を攻撃するという発想になるのか」と疑問を述べた。尖閣についても、「もともと、中国から取ったんでしょ?」と言い、さらに「自分が殺される状況ならどうする」と聞かれ、「殺されます。だって誰かを殺すわけでしょ?」とも発言したらしい。

 これには左翼転向した小林よしのり氏ですら、村本氏を「無知なおっさん」と呼ぶなど批判がとまらない。
 その番組に出演した筑波大の落合陽一氏は、ツイッターで「初学者がその場で考えた結論は、先人が既に議論済だ。歴史を学ぶことから現代的発展を探す姿勢は小学校から始まる」とし、「なぜ学校で疑問が生まれる材料が揃ったとき、議論してこなかったのか。横並びの同世代の初学者の中で、その場が貴重であることを認識していなかったのか。」などと、歴史を学ぶ意義について述べた。
 普通これが良識的な見解である。

           越前海岸波高し H29.12.28
 
 しかしどの政論番組にも、たいてい「おバカタレント」が出演し、無知な国民を代弁している。たいていの国民は、学校で教えられたことはそのまま覚えるか、反対の耳から抜ける。学校では、歴史についての議論などしたことがない。「こんな人たち」が、ネットを使えるようになり、一億総評論家になってしまった(もちろん私も)。
 ほとんどの国民はバカなのだから、それを前提にものごとを進めるしかない。

 一方で、専門家や教科書の「事実」が正しいとは限らない。むしろ間違っていることのほうが多い。
 「真理の大海は、すべてのものが未発見のまま横たわっている」というニュートンの言葉がある。人間の浅知恵がすべて真理を極めることなど、金輪際あり得ない。人の歴史はその最たるもので、その時々の膨大な人の行動と心理が融合し、反応したものである。見る人が1000人いたら、その数倍以上の解釈が成り立つ。ものごとのすべては仮設なのである。
 歴史学者と称するものが、「政治家は歴史を知らない」などと放言するのを聞くと、その思い上がりにこちらが赤面する。

 歴史の真実を極めることはできない。歴史は自分のものではないからである。歴史から学んでいるという人も、前提となる事実が間違っていることに気づいていない(もちろんそれでも、自分の経験よりまし。「賢者は歴史から学ぶ」)。



 まあ、こんな身もふたもないことを言っていたら、なにもできない。
 だから政治は、トップの決断を重視する。そこでは「中庸」が大切なのである。(左右いづれも)おバカな国民と、専門家を両立させることで、ものごとを進めていくしかない。
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