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経営手法をどう活用するか(7月3日)

 氾濫している経営手法をむやみに取り入れるより、しなければならないことを、逃げずに行うことが大切である

 顧客、コスト、人材、戦略、安全、社会、財務、環境、情報など、会社はあらゆる面で課題を抱えている。これに対応するために、品質マネジメント(ISO9000S)をはじめとして、環境、食品安全、労働安全、情報セキュリティ、リスクマネジメント、医療器具安全などのシステムが続々と国際規格(ISO)に組み込まれようとしている。国際規格ではないにしても経営品質、シックスシグマ、IT,TPS、JIT、JMS、NM、TOC、CRM、・・・・等等の経営手法や理論が目白押しである。(さすがに最近は、だいぶ影をひそめたようだが。)
 中には、経営コンサルタントと称している私でさえ知らないものもある。一般の中小企業者は戸惑うだけであろう。

 ただ多くの場合、その目的や内容は似たり寄ったりである。物事を違った角度から言ってみたり、並べ替えたり、ひっくり返したり、同じようなこと、当り前のことを回りくどく表現している。なぜなら、こういった手法や理論を作り出すのは学者や大企業に属する人たちで、彼らは簡単なことを難しく論説することを生業(なりわい)としているからである。
 大企業向けのこの手の経営手法が氾濫し、中小企業の経営者がそれを取り込もうとしている。あるいは、専門家やコンサルタントとされる人達のほとんどが、そういった大企業用の手法で中小企業の指導をしている。(私もその片棒を担いでいるのだが・・)

 しかしながら、手法に頼らなくても、経営者は経験上いま何をしなければならないかはわかっているはずだ。体面やしがらみがあって、やりたくないだけである。仕入れ先に対する値引き要請、顧客のクレーム処理、古参社員の意識改革その他、まことに泥臭い内容ばかりだ。できれば避けて通りたいような人間相手の交渉事が多い。理屈をつけて先伸ばしにしている。この簡単でいやなことを確実に実行するだけで、赤字が黒字に転換することもある。
 逆にいえば、最もやりたくないことを探して、それを実行する事が成功につながる。そのためには、経営に対する理念(思い入れ)が明確になっていなければならない。赤字の会社はこれができていない。

 手法や理論が役に立たないのではない。大切なことは、組織の経営理念を自覚し、何が重要かをはっきりさせることである。そうでなければ、どんなものも血肉とはならない。経営者が納得しないものがうまくいくわけがない。せっかくISOを認証しても生かすことができず、それを放棄して、また目新しい手法を物色している組織さえある。

 それぞれの組織には必ず固有の競争力となる必須事項がある。KFS(成功の鍵)と呼ばれるものだ。原料の仕入れ、販売網の整備、販売法、技術力など、組織の規模や形態によって異なるものである。それが何かを明確にし、その上で自分のやり方や考え方に合った手法を取り入れることだ。それができれば、経営管理体制が明確になり、具体的で有効な行動が可能になるのである。
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