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財政赤字の何が問題

 日本のお金は、大部分が年寄りのブラックホールに吸収され、塩漬けされている

 来年度の政府予算は約98兆円と、過去最大になるという。もちろんそのぶん政府の赤字も増える。この日本政府の膨大な財政赤字は、自治体や隠れ債務を含めると、1300兆円とも2000兆円とも言われる。多くの識者やマスコミは問題視している。ただ、そのことの何が問題であるか、私にはいまだよくわからない。

 経済の専門家の話は、煙に巻かれるようで、なにか胡散臭い。大衆政治家はわかりやすい説明をする。正論11月号に掲載された中田宏氏(元横浜市長)の「全国知事・政令市長ランキング」の中に、「なぜ借金が駄目なのか」の一文がある。
 それによると
 『あなたが1000万円の国債を購入し、政府が1000万円のハコモノを作ったら、政府の手元には何も残っていない。そのうち政府は課税徴収権を行使して、その1000万円は徴収される』というものである。たしかに単純明快である。

          金の成る木          太鼓判

 しかし、この説明も嘘くさい。政府が、大規模に課税徴収権を発揮する必要などまったくない(やるとしたら再分配のため)。
 それに政府が使ったお金は、そのまま誰かの貯蓄になる。しかもその段階で、ハコモノを作るという仕事が発生し、技術力が蓄えられる。つまり、いままで1000万円しかなかった国民の財産が、2倍になる。すなわち、政府が国債を発行し国民に仕事を与え報酬を支払った分、日本人は豊かになるのである。

 お金が増えるとインフレが心配という人がいる。ただインフレは、需要が供給力を超えた場合である。いまのところそんな心配はない。むしろ、需要を増やそうと思っている企業は大歓迎である。日本人の根性からみて、一旦貯蓄したお金は金輪際遣おうとしない。まさにブラックホールである。

 その証拠に、「貯蓄を取り崩す高齢者」が、まったく増えていない。高齢者の多くは、潤沢に社会保障費の給付を受け、遣い切れなくて貯めこんでいる。年金の半分は、三途の川の渡し代として、大事に貯蓄される。閻魔様は清潔でお金を取らない。つぎに遺産を受け取った子供も70歳過ぎて、自分の地獄行きに備えなければならない。日本のお金は、このブラックホールに際限なく吸収され、永久に塩漬けされる。
 だから今の日本では、政府がたっぷりと赤字国債を発行しなければ、経済が成り立たないのである。
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