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もんじゅ廃炉への道

 原発に関わる人材確保を阻害してきたマスコミの責任は重大である

 先日、原子力研究開発機構は、高速増殖原型炉もんじゅの廃炉計画を規制委員会に提出した。もちろん、国内で初めての事業で、30年後の2047年度、建物の解体撤去を全て完了するという計画である。

 この廃炉について、7日の福井新聞社説は辛らつに批判していた。
 ≪核燃料サイクル政策の中核施設として建設費1兆円超を投じ、運転実績は1年にも満たない。ナトリウム漏れ事故や炉内装置落下、機器点検漏れなどトラブル続き。廃炉総経費は最低でも約3750億円。とても「実証炉へのステップ」として国民を説得できない。≫
 さらに
 ≪未知の廃炉に対する国の一元的責任、実施主体の当事者責任は原発の運転以上に重い。信頼を損なう失敗は許されない。≫と書いている。何でも批判紙の面目躍如である。


 良くしらじらしく、こんな社説が書けたものだと思う。いつもながらこの地方紙の無責任ぶりには呆れる。
 もともとこの新聞は、原発やもんじゅの廃炉をしつこく訴えていたはずである。廃炉なら、当然ここに上がった問題点はわかっていた。そのうえでこの社説を出すとは、無責任なのか痴呆なのか、開いた口がふさがらない。
 批判だけでなく、廃炉すると決めたからには、その実現に向け、前向きな提案をすべきではないか。

             赤ひげ とぼけだるま

 そうはいっても、このような紙の上の廃炉計画だけでは、非常に心もとないのは、たしかである。核燃料や放射性物質を含むナトリウムなど、きわめて取り扱いが困難で、まだ具体的なやり方は定まっていないという。
 これから本腰を入れ、原発や高速増殖炉を廃止するなら、その撤退戦に最大限の資源を注入しなければならない。撤退のための活動は、推進するよりはるかに重要で難しい。人もお金も資源も、ふんだんにつぎ込む必要がある。とくに重要なのは、人材の確保である。たくさんの意欲を持った優秀な技術者が、知恵と技術を駆使・集約する。それでも完全撤退には100年以上かかる。

 そのことが全くなされていない。むしろ優秀な核技術者は、蜘蛛の子を散らすように去ってしまった。この新聞のように、マスコミがやたらと危険性を煽り、人々を不安に陥れているからである。国民の原発・放射能パニックは癒されるどころか、増幅し燻り続けている。しかも廃炉の先には何もない。今のままでは優秀な人材は、最重要である原発撤退分野には誰も来ない。そんなことで安全な撤退ができるはずがない。
 核エネルギーの不安を煽り続けている、左翼系マスコミの責任は重大である。

 そもそも、もんじゅの廃炉決定は日本の敗北であり、人類の未来を閉ざす一大暴挙であった。
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