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国宝展と京の料理

 古臭いブランドの9条に頼って破滅しようとするのは、日本も京都も同じ

 昨日、京都国立博物館の国宝特別展覧会を見学した。
 本展覧会では、絵画・書跡・彫刻・工芸・考古の各分野から、歴史と美を兼ね備えた国宝210点を大きく4期に分けて展示。昨日は、土器や土偶、釈迦如来立像、餓鬼草紙、俵屋宗達筆の風神雷神図屏風、長谷川久蔵筆の桜図壁貼付など100点以上が展示してあった。

           国宝展 H29.10.28

 雨が降って肌寒い天気にもかかわらず、京都駅は観光客でごった返している。
 超満員のバスで移動した国立博物館も、入場まで30分待ちの混みようであった。やっと入った会場内でも、「曜変天目」などの目玉展示品を最前列で観るには、長い行列につかねばならない。その他の展示品も、見物客の隙間からちらちら見るだけである。

 残念ながら、美術品に対してのリテラシーが欠けているため、国宝だろうとその良さが全く理解できない。2時間余りで無理矢理一通り鑑賞したのは、京都までの交通費プラス入場料1500円の、もとをとろうという、さもしい根性からでしかない。美的感覚を養おうと、昔から国宝級の美術展を見ることにしていたが、まったくその甲斐がない。とくに今回のように、たくさんの陳列品があれば、いくら国宝でも食傷する。

 そういえば、今回の目玉の一つであった「縄文のビーナス」と「仮面の女神」を、数か月前にも見たことがある。長野県の茅野市尖石縄文考古館である。ここでは、京都の国宝展とは打って変わって見学者は我々だけであった。いくらでも観ることはできたが、誰もいないのでそれほどありがたみは感じなかった。
 現物そのものの評価より、多くの人に注目させることでブランド価値が生まれるのである。

  「縄文のビーナス」と「仮面の女神」        ネギ生け花

 飲食店の料理も、同じである。
 昨日は京都市内で、2件の飲食店に入った。うどん屋とイタリアレストランである。いずれも福井の飲食店に比べ、価格は5割増しで、味は5割落ちる。ふつうのうどんやペラペラのピザに、「九条ネギ」と称するねぎの刻みがちりばめてあるだけ。それ以上の特徴があるとは思えない。最近いちだんと観光客が増えた分、質が疎かになったのだろうか。

 九条ネギも、普通ネギとの違いがあるわけではない。むしろどぎつい緑でみずみずしさがない分、味のほうは芳しくない。バカ高いお金を出して食べさせられる観光客は、いい面の皮である。九条ネギは、いま日産やスバルで問題になっている、資格を持った検査員と同じである。ブランドという資格だけで重宝される。
 古い中身の9条に頼って破滅しようとしているのは、日本も京都も同じである。
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