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憲法9条改正

 どんなものも、できてしまえばそれが聖典になる。100%満足するものなどない

 突然の衆院解散から、急激な野党再編が起こっている。あらためて、政治家の政策の方向性が問われる。なかでもっとも重要なのが、日本国憲法の見直しであろう。

 そもそも議員の仕事は、ルールを見直すことである。
 今年5月に安倍首相は、憲法9条改正についての試案を出した。憲法9条に自衛隊の存在を明記するという改正案である。これは多くの国民が受け入れている現状を、そのまま追認しようとするもので、従来の自民党草案とはまるで異なる。

 首相は「自衛隊が違憲かもしれないという議論の余地をなくすべきだ。自衛隊の明文化は国民的な議論に値する」と提案の意味を説明している。現に専門家からは、自衛隊が正式な軍隊でないことの不都合を指摘されている。白旗降伏ができない、捕虜として扱われないなどである。万一戦闘になったとき、敵国からみて、「自衛隊は暴力集団に過ぎない」、という理屈を与えかねない。

 国民の多くもこの首相提案には賛同している。私も変えないより変えたほうがいいと思う。今回の野党再編によって、国民の思いが形になる可能性が出てきた。

            橋本佐内
 それでも、すんなりいくとは思えない。
 いまだ憲法学者の6~70%が、自衛隊は違憲だという。ガチガチの護憲でもある。その学者の多くは大学教授である。ゼミの学生を持っており、いわゆる「護憲ムラ」の中でその見解が拡大再生産されている。いざ改憲しようとすると、工作機関であるマスコミを総動員し、あることないこと吹きまくり、必死の抵抗をはかることは目に見える。


 それに首相提案も問題がある。9条第2項と3項の整合性である。
 これについて、ある国際関係学者の見解を紹介しよう。

 篠田英明氏は、「ほんとうの憲法」の中で、以下のことを述べている。

≪もし9条3項を創設して自衛隊の合憲性を明確にするのであれば、簡易につぎのような規定だけを入れればいい。
『前2項の規定は、本条の目的に沿った軍隊を含む組織の活動を禁止しない』≫


 どんなものでも、100%が満足するものなどできるわけがない。できてしまえば、それが聖典になる。現在の日本国憲法と同じである。
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