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企業におけるリスクマネジメント(6月28日)

 企業は、リスクを顕在化させないための予防処置を講じるが、危機が起こっても迅速な対応ができれば、影響を最小限に抑えることができる

 企業活動を行っていれば、日々さまざまな出来事が発生する。大きなところでは、災害や経済為替変動など。そして、これまで挙げたような品質クレーム、財務危機、材料不足、競合の出現、販売不振、労務危機、社内事故などもある。これらは、あげていけばきりがない。
 しかし、いくらきりがないからと言って、それらが起こった時にうまく対処しなければ、企業の存続が危うい。それらを特定・管理し、社会や組織に与える影響を最小限に抑えようとするのが、リスクマネジメントである。

〔予防処置と危機管理〕
 リスクマネジメントには、事故や危機がなるべく起きないようにする予防活動と、事故や危機的な状況が発生した後の危機管理活動とがある。
 まず組織は、リスクを顕在化させないための予防処置を講じる必要がある。予防処置が完全に機能した場合、リスクは顕在化しないので社会から注目されることもなく、一般の人は、そのようなリスクがあることさえ、気付くことはない。リスクマネジメントとしては望ましいあり方だ。
 しかし、予防処置がいつも完全であるとは限らない。あるいは予見できないリスクが発生する可能性もある。そのような時、危機管理に深い関心を持っているトップは、迅速な対応と情報開示によって、影響を最小限に抑えることができる。

〔危機が起こったときどうするか〕
 その場合、次の点が重要である。
  ① 異常事態が速やかにトップに伝達されること
  ② 関係者への連絡など、決断と行動のスピード
 そのためには、社内外で効率的なコミュニケーションのしくみと良好な人間関係を確立させておくことが必要である。危機が起こってしまっても、適切な対応が取られれば、一時的には業績が低下しても、短期間で回復し、その適切な対応を組織の内外から評価され、以前より業績を伸ばすこともある。逆に、対応のわずかな遅れは、影響を拡大させ、社会に大きな損失を与えるだけでなく、組織自体の存在さえ危うくする。
 リスクに関する情報の秘匿は、組織のリスク低減に寄与しないだけでなく、それによって新たな問題や責任が課せられることになるのは、多くの事例を見ても明らかだ。

 さらに今の経営では、危機が起こっても、確実に事業の継続をはかる体制をとっていることを、求められている。それがBCP(事業継続計画)である。(これについては別掲
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