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テロ実行者の狙い

 欧米住民を重視した扱いは、貧困国にとっては我慢できない

 イギリスでテロ事件が発生し、7名が犠牲になった。つい先日、イギリスのマンチェスターコンサート会場での自爆テロ事件では、8歳の女児を含む22名犠牲になり、59人が負傷したばかりである。

 イギリスの2つのテロの合間に、アフガニスタンの首都カブールで自爆テロが起こり、これは80名以上が死亡、負傷者は350名に及ぶという。犠牲者の大半はアフガン市民とみられる。じつはカブールでは、今年1月と2月にも、議事堂や裁判所近くで、3月には警察署や国軍病院などでそれぞれ爆発があり、警察官ら計100人以上が死亡している。
 規模や継続性からいって、こちらの方がはるかに深刻である。
 
      羊の奇兵隊

 「先進国」から見ると、どちらのテロも理解に苦しむ。
 原因の根本は貧富の差である。世界中の情報が簡単に手に入る今、貧しい人が貧しさに我慢できなくなっている。さらに、自分だけが良ければという「民主主義」が世界正義としてまかり通ってきた。こんな状態でいくらテロ撲滅を叫んでも、テロをやろうとする人には馬耳東風である。
 
 マンチェスターでテロのあったとき、公演を行っていたアリアナ・グランデさんは、こんど被害者のためのチャリティコンサートを開くという。少なくとも200万ポンド(2.8億円)集めたいとし、そのお金はテロの被害者のために遣われるそうだ。直接の金銭補償だけでなく、欧米でのテロ事件はニュースでも大きく取り上げられる。亡くなった人の個別取材など、日本のメディアでさえ、扱い方はイギリステロの方が、圧倒的に大きい。

 このような、欧米住民を極端に重視した扱いは、貧困国の住民には我慢できない。
 だから、テロの本命は先進国である。テロ実行者にとっては、アリアナ・グランデさんのチャリティコンサートは、これ以上ない絶好のターゲットである。警備には、万全を尽くす必要がある。
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