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日本の経常収支黒字

 海外投資は回収できるかどうかわからず、黒字はいつまでも続かない

 今月財務省が発表した国際収支速報によると、2016年における日本の経常収支は、20兆2000億円と、前年より13%拡大した。内訳は、貿易収支が5兆7600億円の黒字で、前年度の約17.5倍に拡大。原油価格が下落し、輸入額が10%減ったのが大きい。また旅行収支が、ここ数年1兆円余り黒字になっている。

 普通に考えれば、経常収支が毎年黒字ということは、日本にお金が溜まっていることを意味する。この状況が続けば、政府の財政赤字による破たんはない。高齢化で内需拡大が期待できないことから、政府はいっそう財政出動を拡大すべきである。どうせ国内に入ったお金は、黙々と貯金されるだけである。

    たそがれのうば桜 H28.4.09

 しかし貿易収支は、原油価格に大きく左右される。いまは原油価格が安すぎる。通常に戻れば5~6兆円の黒字など、吹っ飛んでしまう。旅行収支も、中国人の旅行者が日本に来なくなればマイナスになる。
 またトランプ政権は、対日貿易赤字を問題視していることから、最大の貿易黒字を稼いでいる米国への輸出も、減少する可能性が大きい。

 さらに、海外投資から得られる利子や配当を示す第1次所得収支の黒字額は、昨年比13.7%減(18兆円)であった。江守商事や東芝にみられるように、日本企業の海外投資はきわめて怪しい。ほんとに儲かっているかどうかわからない。かろうじて、日本への配当は出していても、不良債権の可能性がある企業ばかりである。
 したがって、なにかのきっかけで、日本の海外投資のほとんどが回収不能になるかもしれない。なにしろ海外からの投資資金を、まともに返済してきたのは、日本だけなのである。
 だから、いま経常収支が黒字といっても、いつまでも続くかどうかわからない。


 もっともそのとき世界は、リーマンショックを超える大恐慌である。
 結局、どんな事態になっても生き延びていくには、国民全員がまじめに働くことしかないのである。
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