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事例・品質クレームで大量返品(6月17日)

 プラスチック製品の製造を行っている小規模企業である。6か月前に、異分野から転業したばかり。3万個という大口注文をもらったのはいいのだが、納品したとたん、全数返品となってしまった。大至急、つくり直さなければならないという。社長はショックで、頭を抱えている。

 1か月以上かけて一生懸命作った初めての製品が、全数返品になるというのは、ショックが大きい。私自身も経験があり、人ごととは思えない。しかし、ここが踏ん張りどころである。

 気は乗らないだろうが、まずやることがある。発注者との正確な意思疎通である。多くの場合、謝罪が必要である。そして、何が悪かったのか、どうすればいいのか、どこまでやるのかを話す。また、どこまで補償を要求しているのかも確かめる。

 漠然とした不安を抱えているより、相手の意思をきちんと理解して、最悪を想定し、腹をくくってしまうことだ。そうすれば、冷静に次の手が打てる。

 つぎに、自社でできることは自社で、できないところは、協力してもらえる所を探す。何はともあれ、目の前の火事は消さなければならない。投げ出したら、会社は終わりだ。

                燃え上がる

 一段落したら、この「貴重な」経験を糧に、同じ失敗を繰り返さないことだ。具体的には、受注段階での顧客とのコミュニケーションを充分にとることである。そこから、出荷に至るまで、気を抜くことはできない。製造現場の品質維持で必要なことは、「見る目」と「気配り」である。心配なら小ロットごとに、顧客の確認を取る。

 製造業者には、品質問題は常に付きまとう。ロッククライミングで、引力に逆らい、常に墜落の恐怖と戦っているのと同じだ。受注から納品に至るまでのすべてのプロセスに、細心の注意を払っていなければ、「マーケットイン」に合わせた、ものづくりはできないのである。
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