FC2ブログ
RSS

再生エネルギーの罠

 原発推進という困難な道を選ぶことが、人類が永続するための唯一の道である

 先進国では、再生可能エネルギーの導入が進められている。人々が3.11原発事故バイアスで凝り固まっており、「再生エネルギー」はイメージアップした。電力自由化の中で、多少高くても自然エネルギーを使いたいという人は多い。日本でも、FIT(固定価格買取制度)や補助金を追い風に、ビジネスチャンスとばかり、企業は事業拡大に血眼になっている。2014年度には、水力を除く再生エネの割合が3.2%となり、いまでは5%を超えているかもしれない。

 しかし、このまま再生エネルギーを拡大していいのだろうか。
 武田恵世氏は、その著書「自然エネルギーの罠」で、再生可能エネルギー、中でも太陽光発電や風力発電はとんでもないしろものだと言っている。

①太陽光発電
 家庭で発電した電力は、周辺地域より電圧が同じか低いときは売電できない。発電能力を維持するため、ときどきパネルの花粉や黄砂などを除去する必要がある。付属設備は10年持たないし、将来本体を廃棄するにも、大量の有害物質を処理する必要がある。そのめどが立っていない。
 
②風力発電
 これまで建設された、国内の風力発電設備は、まともに稼働しないだけでなく、低周波による騒音被害、景観悪化、鳥の殺戮、森林伐採など多くの環境悪化を招いている。故障も多くほとんどが役たたずで、廃棄を待っている。

 さらにこれらの発電装置は、太陽光や風力というお天気まかせの、きわめて不安定なエネルギーに頼っている。狭く弓なりの日本列島は、雨降り前線と平行であるため、全国一律の気候になりやすい。そのため再生エネ同士で、バランスをとった電力供給ができない。使用後の廃棄費用も、原発より安いかどうかわからない。

 そもそもいまの電力系統は、少しくらい(3%)電力変動があってもそのまま維持できるようになっている。したがって、太陽光や風力発電が、全体の3%以内なら、いくら変動があっても誤差の範囲である。ということは、普及段階での再生エネルギーは、火力発電の代わりにはなっていなかった。まったく関係なかったのである。もちろん、CO2削減に貢献したはずがない。むしろ発電設備をつくった分だけ、膨大なエネルギーを浪費してしまった。

 問題は再生エネが、今後3%を超えて普及した場合である。
 これら発電の不安定さを補うためには、そのぶん新たな火力のバックアップ発電設備が必要である。しかも、常時アイドリングしておかなければならない。欧州ではデンマークやドイツ、スペインなど、国の半分近く再生エネで賄っている国がある。それにかかわらず、欧州全体のCO2発生量はまったく減少しない。周辺国に負担を押し付け、全体ではむしろ増えている。これを「グリーンパラドックス」という。
 この事実は日本で周知されることがない。それどころかグリーン投資税制とFITによって、再生エネルギー事業は、金持ちほど儲かる仕組みになってしまった。

        猫魂 H28.10.23

 その他、波力発電、潮流発電、バイオマス発電、バイオエタノール、ダム水力発電、不安定さを補うスマートグリッドなど、武田氏はほとんどの再生エネルギーの問題点を指摘している。
 そうかといって、武田氏が原発を推進しているわけではない。著書を読む限り、むしろ事故リスクが大きく、最終処分やテロの対象になる施設の原発維持には、頭から反対している。どうも武田氏は、あらゆることの悪い点ばかり指摘することに生きがいを感じている。頭のよい人の特徴である、『できない』病にかかっているようである。

 では、武田氏はエネルギーの未来をどう考えているのか。
 彼は、すべての再生エネルギーを否定しているわけではない。火力発電の効率化を進め、再生可能エネルギーのなかで安定的な、地熱、地中熱、小水力発電を推進することで、化石燃料の使用をできるだけ減らす。今後は人口減少と省エネが進むから、これで充分カバーすることができるという。

     歓楽街 H29.3.26
 
 しかしほんとにそれでいいのか。
 将来、日本で必要なエネルギーが減少するとは限らない。人口が減り労働力が激減すれば、それをカバーする生産性の向上が必要である。人口減以上にエネルギーを使わなければ、国民の生活を維持することができない。高齢者ほどエネルギーを浪費する。なにより周辺国の人口圧力に屈し、日本が無くなってしまう。
 武田氏が有望と考える地熱も完璧ではない。採取量が増えていけば、地球内部をかき回すことで、大噴火や地殻変動など、とんでもないことが起こる。

 さらに大きな問題は、日本の事情だけ考えてもいけないことである。世界レベルで考えれば、これからエネルギーに目覚めた100億の人口を養っていく。世界人口が減少に向かうにも、日本並みのエネルギーを消費する豊かな社会を形成しなければならない。省エネに成功したとしても、全世界で今の5~10倍のエネルギーが必要である。それを賄い、人類滅亡を先伸ばしするのは、原子力エネルギーしかない。


 たしかに、放射能バイアス患者の多い日本社会では、原発の推進を声高に主張することは難しい。人材や予算の確保も思うようにいかない。それでもわれわれは、原発を推進しなければならない。日本がやらなければ、必ず中国がやる。すでに日本の優秀な原発技術者が取り込まれている。そのうち、エネルギー弱小国の日本は中国に飲み込まれる。
 迷ったら困難な道を選ぶ。あえてリスクを取ることが、人類が生き残るための唯一の方法なのである。
スポンサーサイト



トラックバック
トラックバック送信先 :