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ものづくりは儲からない?④(6月15日)

 つくりすぎの結果としての在庫のムダ。 とくに仕掛品は、不良の隠れ家である

 「つくりすぎ」ほどではないが、「在庫」をムダと認識している企業も少ない。とくに、仕掛在庫(工程間の作り置き)は、たいていの工場に、わがもの顔で積まれている。ひどい場合には、加工する場所より、仕掛品を置く場所のほうが広い。これでは、工場でなく倉庫である。

 つくりすぎの結果としての「在庫」は、作業員の多すぎ、材料、動力費、副資材などの先食い、賃金先払い、仕掛品や製品の金利負担と整理整頓、倉庫面積、部材運搬など、計り知れないムダが発生する。このことは、いちおう周知されている。
 在庫の中でも、とくに仕掛在庫が問題だ。仕掛りの多さは、生産リードタイムにも比例する。仕掛在庫が増えるほど、材料投入から出荷までの期間が長くなる。それに、工程間に仕掛品があるということは、付加価値を生む加工作業ではなく、仕掛品を扱う作業(取り置き、取扱いなど)が膨大に発生しているということを意味する。多くの場合、このロス作業のほうが圧倒的に多い。

 それだけではない。仕掛品は、不良の温床になっているのである。なぜか。
 加工組み立て型の製品は、材料から最終の出荷まで、いくつもの工程をとおる。その間に、いろんな加工が施される。ものづくりに100%はない。必ずどこかで、何らかの異常が発生する。ある工程で発生した「異常」が、直ちに発見され、修正または除去されればいい。しかし、そのまま次工程以降に進んでしまう。気がつかないか、これぐらい許されると思うからだ。ところが多くの場合、最終検査あたりで、その異常が発見される。

 そうなると大変である。各工程に仕掛品がたんまりあった場合、最悪の場合、すべてつくり直しとなる。すなわち、発見されるまでの間、その不良・異常は仕掛品の山に、誰にも知られず眠っていることになるのだ。
 逆に、工程間に仕掛品があまり無ければ、最終工程で異常が発見されても、修正する手間はほとんどいらない。異常の発生する工程を修正し、異常発生を抑えるだけでいいからだ。そして、頻繁にフィードバックができるため、品質はどんどん良くなる。

 このように、工場内の仕掛品は、ムダの親玉であると同時に、不良品の寝床となっている。したがって、この仕掛品の管理状況を見れば、その工場のレベルを判断できるといってよい。
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