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宅配便値上げ

 いま大切なのは、自分の仕事に誇りを持ち、厚かましく値上げを行うことである

 宅配便の半数以上を占めるヤマト運輸では、運賃の全面的な値上げを検討しているという。ネット通販が急増してドライバーが不足し、サービスの維持が困難になっているからである。この全面的な値上げは、27年ぶりだそうだ。
 同時に配達の時間帯を指定できるサービスのうち、「12~14時」を廃止し、ドライバーの労力の待遇改善をはかる。それ以外の配達時間帯の見直しも進める。

 いまの基本運賃は、関東から関西に箱の3辺の長さ60センチ以内(菓子箱1個)を送るのが864円と、決して安くはない。普通に買うより、2~3割は高くなるはずである。それでもネット通販が増えているのは、「便利さ」の度合いが、桁違いだからであろう。

      サツマイモ坂井丘陵地H25.5.13

 しかし、今回の値上げで分かるように、その「便利さ」は誰かの犠牲の上に立っている。ヤマト運輸が値上げを決めたのは、配達員にババを押し付けるブラック経営が、できなくなってきたからである。その意味では、最近のブラック企業批判は効果があった。いくら給料が高くても、自分の時間が持てないのでは生きている意味がない。
 
 素晴らしいのは、今回の取り組みで、2重に経済効果が見込めることである。
 まず値上げの分は、確実にGDPが向上する。宅配サービスの価値がそのぶん向上するからである。
 つぎに、宅配サービスの生産性向上の機運が高まる。これ以上値上げして欲しくないため、宅配ボックスの設置や集配システムの改善など、サービスを受ける人たちも、具体的に生産効率を上げる工夫をするようになる。ヤマト運輸自身も、さらに合理的な宅配方法を生み出す。

 そしてこのような動きが、介護や建設など、人手不足の事業分野に及ぶ。それこそ、遠慮せずに値上げをすればいい。いま日本に大切なのは、自分の仕事に誇りを持ち、厚かましく値上げを行うことなのである。
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