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ゼロリスクを求めるリスク

 ゼロリスクを訴える人は、そのため悲惨な目に遭う人たちからの集団訴訟に耐えられるか

 添加物や薬の害、放射線の害を訴える人は多い。
 たとえば子宮頸がんワクチンを接種した人に、病的な症状が発生したとして訴訟になっている。症状は、実に多彩である。手足や全身のけいれん、不随意運動、歩けない、階段が登れない、時計が読めない、計算ができないなどだという。薬害として訴訟にまで進展したことで、ワクチンを接種する人も激減した。
 たしかに、どんなものにでも副作用はあり、薬害は必ず発生する。

 これに対しジャーナリスト村中璃子氏は、この薬害にはまったく根拠がないと「新潮45(12~1月号)」で述べていた。名古屋市で、同年代女性7万人(回答率30%)を対象に行った疫学調査では、ワクチンを接種していない人の方が症状の現れる確率が高かったという。しかも多くの医者は、この症状はワクチンの影響というより、精神病の一種ではないかと言っているそうだ。むかしから、このような症状の人はいくらでもいる。「精神病」といわれることを恐れるあまり、ワクチンのせいにしている可能性は大きい。

 実際この因果関係には、科学的、疫学的根拠は何もない。事実は、ひどい症状にかかったかわいそうな娘がいるということだけである。だれか責任を取ってもらう相手を必死で探している。

     道元禅師幼少 H28.10.09

 一方で、毎年15000人が子宮がんにかかり、3500人が亡くなっている。ワクチン接種でそれが激減する。それに対し、これまで3年で300万人あまりがワクチン接種し(もしワクチンのせいだとしても)、およそ1900人が副作用にかかっただけである。その90%は回復している。
 すなわち、毎年数百人の異常発症の「恐れ」と引きかえに、毎年15000人の女性の子宮と3500人の命を奪っているということになる。

 高齢者ならともかく、妙齢の女性の子宮が失われては、我が国の未来はない。村中氏の記述がほんとなら、子宮頸がんワクチンの薬害を訴える人たちは、日本がさらに少子化になることを望んでいるとしか思えない。

      仏様 H28.10.09

 何か被害があったとき、無理やり誰かのせいにしてしまうのは、このワクチンだけではない(慰安婦問題とそっくり)。アフリカでは、薬害を防ぐためDDTの使用を制限したことがあった。その制限期間中に、マラリアによる死者が数百万人も余計に発生したという。

 人間の天敵は、細菌やウィルスである。薬害をゼロにすると、何千倍、何万倍もの病害が発生することがある。
 薬害を訴える人は、将来ワクチンを接種しないことで子宮がんに罹り、悲惨な目に遭う人たちからの集団訴訟に耐えられるのであろうか。ゼロリスクはハイリスクなのである。 
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