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顧客満足から社員満足へ

 日本は「顧客満足」がいきすぎて、あちこちでモンスターを生み出してしまった

 沖縄の海岸にオスプレイが不時着した事故で、沖縄米軍トップのニコルソン調整官は、抗議に訪れた副知事に対し「パイロットは県民に被害を与えなかった。感謝されるべきだ」と不快感を示したという。さらに記者に対しては、「パイロットの素晴らしい行動、沖縄の人々を危険にさらすまいとした決断は、日ごろのハードな訓練の成果だ」と述べた。

 このニコルソン氏の発言は、植民地意識丸出しだとして、沖縄はもちろん本土のメディアにもすこぶる評判が悪い。当然謝罪すると思っていた人たちは、面食らったであろう。米軍を擁護する人たちでさえ、この言葉はメディアが意図して誤訳したと言っている。

 つまり米軍からみたら、日本や沖縄の人たちは「お客様」である。中国など外敵から守るという価値を提供している。いくら沖縄の人はモンスター客であるといっても、そのお客様の機嫌を損なうようなことをするはずがない。日本人の多くは、そう思っている。

       あっぱれ H28.12.5

 ところが、ニコルソン氏の言葉だけをみれば、「お客様」のほうなど向いていなかった。
 こんどの事故でパイロットは、市街地を通って普天間に着陸するより、あえて海岸での不時着を選んだ。ハドソン川の奇跡で、住宅地を避け川に不時着(墜落)したのと同じである。今回もパイロットは、命を懸けて海岸に不時着した。いちゃもんをつけられてはたまらない。だからニコルソン氏は、徹底してその部下の行動をかばったのである。この上司の言動で米軍の結束は強くなる。結果として、本質的に、お客様である日本や沖縄の安全が保たれる。

 このことはあきらかに、日本の官僚的な組織や会社とは異なる。
 このような事故があれば、日本では「事故を起こした責任者はこいつです。煮るなり焼くなりしてください」となる。いまだに「顧客満足」を徹底信奉し、モンスターだろうが無知だろうが、とにかくお客の言うなりになればいいと思っている。福島原発事故のあとでも、バイアスのかかった国民に遠慮して、日本中の原発を停止してしまうという、アホなことをやった。結果として、日本のエネルギーの未来が、めちゃくちゃになってしまった。こんどの事故で、米軍がすぐオスプレイ飛行を再開したのと大違いである。


 日本は、「顧客満足」と「民主主義」が行き過ぎた。おかげであちこちに、自分さえよければいいというモンスターを生み出し、いびつな世界になってしまった。なにごとも、ものはほどほどである。
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