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決定のスピード(6月10日)

 ものごとを決められないという役人の慣習は、危機の時に、最もその弊害が顕在化する。救える可能性のある人を、死に追いやることもある
 
 たとえば、「決断できない日本」でケビン・メア氏は、3.11東日本大震災・原発危機のときの日本政府の対応を、嘆いていた。米軍の援助提案に対し、日本の役人は、ヘリコプターの性能や特徴はどうか、もし放射能汚染が発生したときの補償をどうするかなどについて、こまごまとした注文を付け、出動を2週間も遅らせたというのである。そんなことは、危機が去ってからやればいい。今そこで、人々が生死の境をさまよっているときに、何という体たらくであったろう。

 さらに典型的なのは、1985年に日航機が御巣鷹山に墜落した時、米軍は日本にはない夜間スコープヘリを有した救助隊を出動させようとした。ところが、これを政府役人に断られてしまったという。後日の検証によると、その時点ではおよそ、20人程度の生存者がいたはずである。もしこのとき、米軍が出動していたらそのうちの何人かは、救助されていたに違いない。  

 すなわちこれらの事例は、「決断できない」という日本人、とくに役人の性癖を、遺憾なく発揮したものといえる。普段から、決定のスピードを軽視した業務を行っているからである。
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