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メンタルコーチの効用

 できない理屈をくだくだ並べる人は、何もできないまま生涯を終えていく

 昨晩、飯山晄朗氏(中小企業診断士、各種認定コーチ)の「経営者の能力を引き出すメンタルコーチング」という2時間講習を受けた。他のコーチングに関する書物では、飯山氏のように、脳の構造からコーチングの合理性を説くものは見かけなかったと思う。またひとつ新しい引き出しが増えた。

 講習の内容をざっくり言えば、脳の中心にある「情動脳」に繰り返し刺激を与えることによって、ホルモンが分泌され、実際に体を動かす「反射脳」や「理性脳」を突き動かす。それが現実の行動に結びつき、思いが実現してしまうのである。そして、「情動脳」に刺激を与える「思い」や「イメージ」を増幅しているのは、言葉や態度、表情なのだという。たとえば笑うことを常態化することで、体の動きが格段に良くなる。

 すなわち「メンタルコーチ」とは、常にプラス思考の言動を取っていることで、それが実現してしまうという、魔法のような手法である。あらゆる面で、組織や人の可能性を伸ばせるし、「用不用説」の進化論にも通じるのではないか。ただ良薬は毒でもある。独裁者が民衆を洗脳するのにも利用されている。

       モンゴル大帝王顔H25.6.21

 このことを飯山氏は、高校野球の甲子園を目指すチームに徹底指導し、「必笑」、「笑耐夢」、「常笑」などの合言葉を提案した。試合中何があっても笑顔でいることで、今年の星稜高校が9回裏8点差大逆転につながるなど、大きな成果をあげさせている。また、優勝した時のインタビュー練習を繰り返しすることで、本番での緊張が少なくなる。

 それなら、たとえば大相撲の稀勢の里は、今年に入って飛躍的に勝率が伸びている。その原因の一つが、出番を待つ間に土俵を見上げているときの、にこやかに緩んだ顔つきだと噂される。昨年までは、だれが見ても緊張でピリピリしていた。それが打って変ってプラス思考の表情となった。周りを気味悪がらせたあげく、今年はほとんどの場所で優勝争いに絡むようになった。初めての年間最多勝も見えてきた。
 さらにこの表情を、土俵に上がって両力士がにらみ合うときやったらどうか。一気に優勝までいくかもしれない。本人のプラス思考が持続するだけでなく、相手をたじろがせることは間違いない。
 もっとも、頭の固い相撲協会がどう出るかはわからない。


 最後にまとめとして、飯山氏が強調されていたことは、つぎの3つであった。
①やらなければならないこと(正しいこと)を楽しめるようにする
②単なる「思い」より言葉が大事
③自分のためより他の「誰か」のためでなければ、燃え尽きてしまう

       武士の横顔

 素晴らしい提案であるが、これを実現するのは一筋縄ではいかない。人間の性(さが)は、きわめて複雑である。

①まず、ほんとに楽しいことというのは、やっていけないことをやることである。不倫もそうだし、いま勉強や仕事をしなければならないとき寝ることほど、気持ちのいい瞬間はない。

②また、他人に対するとき、言葉と「思い」が異なると詐欺師といわれる。薄っぺらい人と思われないような誠実さが欲しい。

③さらに困るのは、数値目標は、燃え尽きたいと思っても燃え尽きないことである。せっかく売り上げ目標を達成したのに、それで満足する社長は少ない。お金のように、儲かれば儲かるほど際限なく欲望が膨らむのは、却って人を不幸にする。

 このように、できない理屈をくだくだ並べる人は、何もできないまま、その生涯を終えていくのである。いまや風前の灯である日本の核燃料サイクル組織に、飯山氏の爪の垢でも煎じて飲ませたい。
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