FC2ブログ
RSS

ブランド力とはなにか③

 世の中にムダがなくなると、人生は退屈でつまらなくなる。ムダがブランドをつくる  ②からの続き

 世の中の多くはムダである。むしろムダで世の中が成り立っている。
 たとえば、日本人成人の30%は、食べ過ぎメタボである。そのうえ日本全体で、食べられる食料の25%を廃棄している。作物を採取するときにも、捨てている。これらのムダをなくせば、日本は食料自給率が39%しかない、と言って騒がなくてもいい。

 ムダは食糧だけでない。あらゆる商品のなかで、資源採取から加工・流通段階を経て消費者に届き、その製品寿命をまっとうに終えるものは、いったいどれだけあるか。おかげで日本は、毎年5億トンもの廃棄物を排出している。うち90%以上が産廃ということは、消費者の手元に届くまでにほとんどを捨てているということになる。

 消費者の手元にわたってからも、まともに消費などされていない。
 典型的なのは、各種印刷物である。毎日配達される新聞、折り込みチラシはまだいい。会社なら、役所や各種団体からの分厚い調査資料などが、頻繁に送られてくる。家庭に帰ると、回覧板に合わせて市政広報、議会運営、学校便り、福祉月報など、有象無象の読み物が配布される。いったいこのうち何%読まれているのか。これだけの印刷物になると、それぞれ企画・執筆など、ものすごいお金がかかっている。

           太っ腹

 しかし、世の中にムダが全くなくなってしまったらどうか。人々の人生は、退屈でつまらなくなる。文化と言われるものは、すべてムダから成り立っている。「能」の素養のない人から見たら、あんなものはただ「木偶の棒」が突っ立っているだけである。落語に、「間」がなかったら、笑いは生まれない。

 また、アリのコロニー(巣)では、約7割のアリは何もしていないそうだ。ぐうたらアリが多いコロニーほど、異常が発生したとき迅速に対応できるという。人間社会でも、ニートや引きこもり、昼行灯のようなお役人が多いほど、大災害に対応できる可能性が大きい。先の大震災での、ボランティアやヤクザの活動をみれば、なるほどと思う。


 そして、日本の金持ちがムダ遣いをすることで、日本製品のブランド価値が高くなる。目先の効率ばかり追求するから、本物の生産性が疎かになってしまうのである。
スポンサーサイト



トラックバック
トラックバック送信先 :