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報道の大きさと重要度

 社会問題というのは、大げさに報道されないことの方が、重要である

 いじめによる自殺報道が後を絶たない。先日も、青森県の中学1年の男子生徒が、いじめを苦に自殺したという報道があった。自宅で見つかった遺書によると、自ら命を絶つに至った大きな原因が「いじめ」であって、特定の人物も名指ししていたという。

 このような事件があると心が痛む。このようなことが、もう起こらないことを祈る。そして日本中にこのような痛ましい出来事が、多発しているのではないかと思う。


 しかし内閣府の統計によると、じつはいじめによる自殺は、きわめて少ないのである。平成27年中に日本で毎年自殺者した人のうち、19歳以下の学生は529人。統計上では、明確ないじめによる自殺はそのうち5~10人/年でしかない。多いのは、学業不振と健康問題、それに家庭問題と続く。

 では、いじめによる自殺がなぜこれほど注目を集めるのか。
 まず、年に5~10人と、きわめてまれにしかないからである。ほんとは毎年200人もの学生が、学業不振で自殺することのほうが、大きな問題ではないのか。
 
 もちろん数字は氷山の一角であり、実態はその10倍以上あるかもしれない。それでも10倍になったとたん、いじめ自殺の報道は沈静化するだろう。
 すなわち社会問題というのは、大げさに報道されないことの方が、重要なのである。


 同じことは、沖縄での米軍犯罪事件でもいえる。
 今年、沖縄米軍関係者が、住民女性を殺害したとして大騒ぎになったことがある。「オール沖縄」による全島集会までやった。これも、米軍による殺人がきわめて少ないからである。1995年に少女暴行事件が起きて、21年ぶりの殺人事件である。しかも今回は軍人、軍属どころか実態は民間会社の従業員である。米軍とのかかわりなどほとんどない。
 むしろ、沖縄では米軍以外の犯罪率の方が高い。殺人事件も年に10~20件ある。米軍がいないと、もっと増える。なぜかその問題は、完全にスルーされる。

 また放射線による死亡が発生すると、報道機関はそれこそ鬼の首を取ったようにお祭り騒ぎをする。風呂のなかで溺れ死んでいる人が、毎年何千人もいるのに。
 われわれは、報道の大きさに誤魔化されてはいけない。
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