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介護殺人

 高齢者は『適当な時に死ぬ義務』を忘れてはいけない

 前日青森県で、要介護者の夫の首をコードで絞めて殺害したとして、57歳の妻が殺人の疑いで逮捕されたという事件があった。
 ほんとの事情は本人にしかわからないが、「介護殺人」の可能性がある。

 現在、介護疲れが原因とされる殺人事件は、当局の統計で毎年20件以上起きている。
 意外と少ないのは、統計では被介護者が65歳以上に限定されていたり、自治体で把握している事件のみがカウントされているためである。日本で起こる殺人事件の半数以上が家族間で、さらに心中などは事件になるのを嫌う家族の意向で、報道されないものが相当数あるから、実数はその数十倍になるとも言われる。
 
 在宅介護も、数日ぐらいならともかく、数か月から数年、さらに数十年となると、(自分の子供でない限り)殺意を抱かない方が不思議である。

          哀

 「介護殺人」で、被介護者が死ぬのはいい。問題なのは、それまで献身的に介護をしてきた人に、「殺人者」という汚名を着せてしまうことである。

 国民の意識も変わってきた。YAHOOの意識調査アンケートで、「家族や親しい人が死ぬ権利を受け入れられる」に賛成の人が、70%を超えている。
 曽野綾子氏が言うように、高齢者は『適当な時に死ぬ義務』を忘れてはいけない。
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