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ものづくりインストラクター

 この事業成功のカギは、OB受講者に意欲と資質のある人がいるかどうかである

 先日、「福井ものづくり改善インストラクタースクール」の概要説明会を聴いた。説明者は、福井の統括責任者でインストラクターの窪田正明氏である。このスクールは、生産現場の効率を高める基本的考え方や手法を学ぶもので、県内中小企業の社員や現場経験を持つ退職OB(2名ほど)を対象としている。

 定員は10数名。そのうち退職0Bは、卒業後インストラクターとして県内企業の指導に派遣されることを前提とする。その目的のため公的支援機関からも数名募集する。企業現役の受講生は、スクール卒業後に自社の改善活動を主導する。
 講座は、座学9日間に実習8日間と長丁場である。社員を派遣できる余裕ある中小企業は少ないので、優良企業はますます優良になる。

           着火困難

 ここで期待したいのは、現場OBの受講である。彼らは卒業後、県内企業の指導を条件としている(そのため、受講料は5万円と現役生の1/6でいい)。いくら現場のベテランでも、教える技術はまるで違う。それに大企業と中小企業とでは、改善の環境も違う。このスクールが、そのギャップを埋めることができれば、大いに彼らの活躍が期待できる。

 なにしろ民間コンサルなら、1日30~50万円くらいの請求書が飛び交う(たいてい効果はないが)。体力のない県内の中小零細企業にとって、現場指導を受けるのはこれまで高嶺の花であった。すでにこの講座では、100人規模の修了生が活躍しているという。全国100人ではあまりにも少ないが、これが地域に普及しネズミ算的に増殖していけば、中小企業のものづくりは脱皮する。

 しかし、一旦現役を退いた人にそれだけの気力があるかが問題である。優秀なOBほど現役時の稼ぎでゆとりがあるため、あまり働きたくない。私も受講に興味があったが、お金を貰っての仕事と同じことを、わざわざセミナーで、時間とお金を費やしてまでやりたくない。以前の経営品質セミナーで充分懲りた。それに座学カリキュラムのIEやQC7つ道具などは、小規模企業に多い変種変量生産現場で役立った覚えはない。

 したがってスクール事業成功のカギは、OB受講者に意欲と資質、それに融通性のある人がいるかどうかである。スクール卒業後、企業アドバイスする時のギャラも大いに関係する。週に2~3日しか働かないのだから、少なくとも公務員の平均人件費(4万円/日)以上ないと、やる気と責任感が働かない。アドバイスを受ける企業も、安いコンサル費用では力が入らない。
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