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専門家の欺瞞(5月24日)

 専門家も権力を持つと絶対的に腐敗する。「反体制という立場を維持すること」による利権からも抜けられない

 武田邦彦氏という、ちょっと危ない著名な学者がいる。3.11まで、私はこの人を尊敬していた。著作はほとんど読んだ。なぜなら彼は、それまで常識とされていた、温暖化、ダイオキシン、リサイクル、生態系保護などの矛盾を指摘し、そこに巣食っている莫大な利権構造を解体しようとしていたからである。さらに、門外漢である財政や金融の部分にまで踏み込んで、学者らしい合理性を持って、理論を展開していた。
 もちろん、武田氏の論理のすべてが、正しいわけではない(半分は屁理屈である)。だが、それまで世間に通用していても、皆が何かおかしいと感じていたことを、みごと解明してくれていたのである。

              奇想天外

 しかしながら3.11以降、なにかが変わった。彼の原発や放射線に対する発言は、ただ国民を脅しているとしか思えない。根拠を明確にしないで、放射線の危険を煽り続けている。これまで我々は、PCB、環境ホルモン、ダイオキシン、エイズ、BSE、アスベスト、SARS、電磁波、鳥インフルエンザなど、次から次へと、マスコミや「識者」に脅かされてきた。武田氏はそれらの嘘を暴き、危険を煽ることにメスを入れてきたのではなかったのか。それが、3.11を機に、完璧に転換してしまった。なぜか。

 考えてみると、武田氏の主張は「反体制」、「反権力」という意味では、一貫している。客観性の論点がずれてきただけだ。ということは、武田氏自身が、自らの利権構造にすっぽり嵌まり込んでしまっているのではないか。「反体制、反権力という立場を維持することによる利権」構造である。これまでの氏の支持層を鑑み、この立場をはずしてはならない(本が売れなくなる)と、武田氏が考えても不思議ではない。学者としての良心で、客観的理論を展開しているわけではないのである。

 じつはこれは、武田氏だけの問題ではない。どんな場合でも、利権や権力は、持続することによって絶対的に腐敗する。むしろ利権から外れた、(私のような)素人の素直な意見のほうが正しい場合が多い。私が、「専門家」を信用できない所以である。

  ーー専門家を信頼できるのか
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