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リスク及び機会の決定 ISO9001:2015②(27年12月9日)

 「リスク」を言葉で表現することで、ISOの格調を一段と高め、「庶民」からは遠ざかっていく

 今度のISO9001:2015には、新しく「リスク」という言葉が出てきた。具体的には、「6.1リスク及び機会への取組み」という項目である。つまり、『ISO9001を構築するときには、戦略的課題や利害関係者の要求事項を考慮して、リスク及び機会を決定しなければならない』のである。
 あいかわらずわかりにくい表現である。

 この要求事項への具体的な対応方法をどうするか。
 ISO9001とくに「8.運用」の各項目が、どのようなリスクに備えようとしているのかを考える。つまり、ISOの一つ一つの規格要求に沿ってシステムを構築するとき、関連して想定されるリスクを回避・低減させるようなしくみをつくる。その場合、リスクはまだ起こっていないこと、機会はすでに明らかになっている事柄を考慮して、プロセスの目的を達成するようなしくみをつくればいい。

 まだわかりにくいが、何のことはない。やることはこれまでとおなじである。「リスク及び機会への取組み」は、従来の要求事項にはなかったとしても、システムをつくる人は、すべて潜在的に考慮していたはずである。何かしくみや計画を作る場合には、悪いことが起こらないように考えるのは当然である。

 その意味でこの要求事項は、あえて言葉で表現することで、「4.1組織及びその理解」とともに、ISOの格調を一段と高めている。ただ「庶民」からは遠ざかっていく。審査を受ける企業が混乱するのは避けられないであろう。
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