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サービス業の生産性向上(理論更新研修会)(27年9月13日)

 こんなややこしいことを受け入れ、持続的に実践してきた従業員はすごい

 昨日、資格更新のための「理論講習研修会」を受講した。4人のうち最後の講師(食品会社社長)が一番よかった。ただ、あまりに生々しいため、ここに書くのは適切でない。それに以前、この研修会で私が感動した講師の会社のいくつかは、後日、倒産や不祥事を起こしたことがある。講話で感動を与える会社ほど、危ない。

 そこで、最初に講演された「サービス業に『再現性』と『創造性』をもたらす科学的メソッド」という演題についてコメントする。
 これは、平成26年度の中小企業診断士協会シンポジウムにおいて、中小企業長官賞(最高)を受賞した優れものである。もちろん会報にも掲載され、何回も講演されている。講師は、中小企業診断士の東條祐一氏である。

 内容は単純に、「従業員の言動を顧客目線でマニュアル化する」というものである。ただ、単なるマニュアル化ではなく、お客の取ってほしい行動を列挙し、そうお客に思ってもらうために、会社や従業員が何をしたらいいかを、従業員自らが考え、文書にまとめて、それを実践する。
 講師の支援された会社の場合、「お客様にとって欲しい行動」が18項目ある。その行動に至るために、「お客様に思ってほしいこと」が3つか4つ。そのために「会社が行う事」が3つぐらい、それに対する「従業員の具体的な方法やトーク」が3つぐらい。ざっと、18×3×3×3=486項目。膨大な文書量である。しかもこれは、全体のシステムの一部にしか過ぎない。

 これだけのことを指導した講師は素晴らしい。それにもまして、こんなややこしいことを受け入れ、仕事とはいえ持続的に実践してきた従業員こそ、優れものである。そして、従業員にそのような思いにさせた経営者(コンサルかもしれない)もすごい。
 この半分以下の簡単なシステムでも、普通の会社に定着させるのは難しい。

 しかもこれは、作って実践するだけでは役に立たない。すぐに無用の長物となる。常に内容を変化させ、ときには思い切った革新も必要である。これが5年も続けば、どこにも負けない素晴らしいノウハウが出来上がる。少なくともあと5年、真面目に維持できるかどうかである。これがこの会社にとって当たり前になると、どこにも負けないようになる。

 結局世の中に、簡単にできる「うまい話はない」のである。
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