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ムダと効率(27年9月4日)

 同じだけ働いても、スイス人は日本人の2倍の所得を稼いでいる

 企業活動では、徹底してムダの追放がはかられる。ここでいうムダとは、「直接お客からお金を貰えない行動すべて」と定義する。
 そのムダを徹底して省いたとしよう。
 そのムダでない時間にも、ピンからキリまである。同じ時間だけムダなく働いたとしても、質的には大きな差がある。

 たとえば、セイコーやシチズンの電波時計は、2~3万円からせいぜい10万円で買える。それに対し、スイスのオメガやロレッククスの機械時計は、数十万円から100万円以上する。どう見ても、正確無比でピカピカに磨き上げられたセイコー時計より、オメガの方が機能的に優れているとは思えない。さらにセイコー従業員の労働時間より、スイスメーカー従業員のほうが、何倍も多いことはないであろう。

 時計だけではない。スイスの一人当たり国民所得は、日本人の2倍である。彼らが日本人の2倍働いているとは思わないし、まして日本人労働者がその分ムダが多いはずがない。つまり、同じだけ働いても、スイス人は日本人の2倍の所得が得られているのである。
 
 なぜ、このような差が生まれるのであろうか。
 購入する人が、その価値を認めているからである。いわゆるブランディングの差である。そのブランディングは単純な効率から生まれるわけではない。一見ムダと思えるような、ゆとりや遊びから生まれる。いくら作業のムダをなくそうと、しゃにむに働いてできるものではない。豊かな国には、その価値を作り出す人が必ずいる。
 日本人は、一所懸命働くことによって、その天才を生み出す土壌を壊してしまっているのではないか。

 そうかといって、我々凡人が天才の真似をしてもムダである。それだけの価値をもたらす人は、100人に一人しかいない。天才になろうとして皆が遊んでばかりいては、ますます差がつくだけである。
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