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税金常識のウソ(27年7月9日)

 ややこしい税金計算を単純にして、払うための労力をもっと価値のある仕事に回した方がいい

 会社の経営は、「入りを量って出を制する」が原則である。つまり収入が決まり、その収入に応じ必要な支出を決める。売り上げの予測も立たないのに、投資だけ行っていたら会社は潰れる。
 さらに、売り上げ(収入)は市場が決めてしまうことが多い。だから支出は慎重にする。

 だが、公的財政はちがう。神野直彦氏は著書「税金常識のウソ」の中で、公的財政では「出を量って入りを制す」を原則とすると述べている。政治を行うためには、まずどんな公共サービスをするか、その支出を決める。そこから、必要な税金などを決める。もちろん限度はあるし、必要性の強弱も人によって異なる。

 その支出を決める場合、大雑把には「大きな政府」にするか「小さな政府」にするかである。  
 「大きな政府」の場合は、貧困層にも税負担を求める。その代わり恩恵は、全員にいきわたるようにする。「ゆりかごから墓場まで」の、北欧型政府サービスである。
 「小さな政府」は、累進課税である。貧困層には税負担を求めない代わりに、公的サービスも限定するしかない。多くを民間に任せる、「弱肉強食」のアメリカ型である。

 日本は中途半端である。だから、支出を税金でカバーする本筋の政治を行うことができない。したがって財政赤字が膨らむ。これが日本の財政赤字の原因であり、これについて神野直彦は悲観的で、もう修正はできないという。解決するためには、さらに複雑な税制を導入しなければならない。

 著者はこの本は、人々に税を「理解」してもらうために書いたと言っている。だが税知識の乏しい私は、あまりの税の複雑さに、理解を超えてしまった。いまでもこんなにややこしい税金なら、払わないほうがいい。税の計算をする労力を、もっと価値のある仕事に回した方が全体の利益は増える。財政赤字なら、いくら増えても問題ない

 もともと日本は中途半端である。きちんと働いてさえいれば、個人が豊かになる。貯蓄ができれば、だれかそれを借りて使わなければならない。企業ができなければ、国家が行う。国家がそれをやれば、永久にお金は回る。大事なのは、国家がお金を使うとき、きちんと分配できることである。
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