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ピンチはチャンス

 環境が変わったとき、いち早く人々のニーズを捉える企業が成功する

 新型コロナの影響で、ほとんどの企業は商売あがったりである。飲食店や小売店は、お客が来ない。宿泊施設は閑古鳥が鳴いている。スナックやナイトクラブなど、「濃厚接触」を求められる企業は、ハイリスクのお客に対し、ビクビクしながら商売を行っている。製造業は、原料や部品が入らず生産できない。できたとしても、売れるかどうかわからない。

 このままでは、リーマンショック以上に経済活動が鈍り、企業はバタバタつぶれる。
 政府は、無担保・無保証・無利子の融資を実行しているが、生真面目な経営者は借りようとしない。老い先短いのに借金を増やしたくないのである。

            抗菌マスク裏面     おかめありがとう


 このような沈滞した中で、気炎を上げている福井の中小企業がある。
 アパレルの縫製企業(㈱ファインモード)と和紙製造企業(㈱石川製紙)が連携し、抗菌マスクを開発して販売を始めたのである。年初来から、マスク不足が叫ばれているのに、国内では供給体制が整っていない。大量生産は無理でも、中小企業の特性を活かし、付加価値の高いマスクの製造を始めた。
 しかも洗って、繰り返し(使いようによっては何年も)つかえる。そこそこ汚れてきたら、ペットのおむつカバーに転用できる?
 もちろんマスクは、最高のファッション商品である。

 マスコミに取り上げられたことから、受注に生産が追い付いていない。
 単価1500円(税抜き)とやや高いが、コストを考えたら「良心的」な価格である。同じようなマスクは、ネットでは数倍で売られている。
 縫製工場でマスクを製造することは、だれもが考える。だが、実際にやる人はその1%もいない。その1%になるかどうかが、成功の分かれ目なのである。

             抗菌マスク表面    ファッションマスク

 もともとこの2社は、以前から独自の製品を開発してきた。すでに抗菌和紙は10年前にできていたし、このアパレル縫製会社もつぎつぎとオリジナル製品をつくっている。もちろん、いくらいい製品でも、簡単に売れるはずがない。だがその開発に向かう姿勢が、このような機会を捉えたのである。

 どんな世の中になっても、必ず人々が求める商品やサービスがある。とくに今回のような非常時には、必ず日常と異なるニーズが発生する。環境が変化したとき、そのニーズをうまく捕まえることができるかどうか。アイデアはいくらでも出てくるはず。それを活かせる企業だけが生き残っていく。
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新たなクルーズ船ビジネス

 治外法権とし、麻薬、賭博、売春など、あらゆるものを解禁する

 新型コロナ肺炎騒動で、つぎつぎとイベントが中止や延期になっている。4月初めに、103日間世界一周の旅を強行しようとしていた、飛鳥Ⅱの企画も中止されたという。
 船旅強行は、クルーズ会社の大きな賭けであり、世間の批判は大きかった。

 私が経営者なら、どうするか。
 優柔不断だから、迷ったあげく決行した。
 キャンセルしたら、莫大な違約金を払い、会社がつぶれる。
 一方で、航行中に新型コロナが発生したらどうか。おそらく、もっと大きな損害が発生する。どうせつぶれる。
 それなら、旅行に出たほうがいい。一か八か航行を強行し、なにごともなければ利益がでる。感染症対策ノウハウも蓄積できる。経営はリスクである。

                破産か R1.6.27

 それでも、航行中に感染者がでたら?
 被害はあまりにも大きい。
 世の中からからつまはじきにされ、2度と世間に顔向けできない。
 いっそのことこの機会にひっそりと、飛鳥Ⅱを「竜宮城」にする。理想的な「姥捨て山」である。昔からそのニーズを感じていた。

 つまり船内を治外法権として、麻薬、賭博、売春など、あらゆるものを解禁する。美人の乙姫様とイケメンホスト(高齢者を整形修復する)が、ジジババを「濃厚接待」する。毎晩酒池肉林の乱痴気騒ぎをすれば、感染症の前に心臓病で亡くなる。そのため、船内施設として豪華な火葬場をつくっておく。

 残念ながら、いま船籍は日本だから、違法行為をすると警察が来る。
 腹案?がある。
 船内で感染発生の気配を察知したら、ただちに独立宣言し[飛鳥国]をつくる。乗員乗客とも65才以上に限定し、全員死ぬまで船を降りない。まさか船内で、子供が生まれることはないはずである。
 この年では、もう思い残すことはない。
 どうせ世界中、どこも寄港するところはない。横浜でひどい目に遭った日本政府も、突き放すであろう。最後まで残った一人が、南極の海で自爆する。

                円満仏

 もしかしたら、ダイヤモンド・プリンセス号の船長も、同じことを考えていたのではないか。だから船内で感染者がでたあと、どんちゃんパーティをやっていたのである。それならあの船は、寄港を拒否してあげればよかった。太平洋で最後の楽園になって、いまごろ乗客すべてが、天国で楽しく暮らしていたかもしれない。

クルーズ船の行方

 高齢者が2度と下りないよう、乙姫様が濃厚接待する竜宮城をつくる

 横浜停泊中の大型クルーズ船(ダイヤモンド・プリンセス)に、新型肺炎患者が見つかったおかげで、日本政府は厄介な対応をしょい込んでしまった。一気にこれだけの人数をうまく処理できるかどうか。うまくいったら大したものである。
 下手を打ったとき、後付けで政府を責めるのは見苦しい。「トロッコ問題」は、誰も正解など持っていない。

 昨日のニュースでは、80歳以上の高齢者だけ下船させると言っていた。中途半端なのは仕方がない。もし一度に全員下船させたら、国民のヒステリーがヒートアップする。その塩梅を見ながら、処理していくのだと思う。もともと「水際作戦」は、時間をかけることで、パニックを防ぐためにやっているだけである。それ以外意味はない。
 
               宝永体育祭 女装H24.5.20

 それにしても、高齢者が3000人もいる横浜のクルーズ船で、死者のニュースがないのが不思議である。出発してから、もう1か月近くたつ。これだけ高齢者がいたら、ふつうでも毎月10人くらい亡くなる(統計上60歳以上の人は年間5%死ぬ)。
 よほど元気な人ばかりなのか。それとも、余計なパニックを起こさないため、ひた隠しにしているのか。下船させた人やさせる人は死期が近いからだと思う。

 それと今後のダイヤモンド・プリンセス号をどうするか。当分通常の営業運転はできない。もし持ち主が破産したら、太っ腹事業家ならこの船を買い取る。
 そこでどうするか。私企業では、病院船にするのは難しい。
 念願の、高齢者用治外法権の楽園にする。麻薬や売春、博打場など、法律すれすれの娯楽を開放する。鯛や鮃が舞い踊り、乙姫様が濃厚接待する竜宮城をつくるのである。あの手この手で、一度乗り込んだら2度と出れない極楽浄土にする。なんならいまの乗員すべて、全財産持ち込みの上で止めおく。私も死ぬまでに一度乗り込みたい。

プリンター故障

 消費者に対し廃棄の選択肢を強制するメーカーは、SDGsとは対極にある

 長年使っていたキャノンのインクジェットプリンター(MG6130)に、「インク吸収体が満杯に近づいています」という表示が出た。とりあえず「OK」ボタンで正常作動するが、いつストップするかわからない。一定回数で止まるように、プログラムされているはず。
 調べたら、『吸収体の交換と電子制御(回数限界)の変換が必要で、素人は修理できない』ため、業者に持ち込むよう書いてある。仕方がないので、重いプリンターを抱え、電気修理店を訪問した(ついでに壊れたノートパソコンを持参、引き取ってもらった。これは無料である)。

 ところが肝心のプリンターは、もう修理できないといわれた。メーカーの製造中止から5年以上経過したので、メーカーに交換部品がないという。

 おそらく修理できないのでなく、しないのである。吸収体交換なんか、(自分でも)カバーさえ外せばできるし、制御部はプログラム変更だけである。あるいはチップの一部さえ交換すればいいはずだ。
 もともと、インクで儲けるプリンターのビジネスモデルは、消費者をバカにしていると思っていた。インクの元値倍率は、覚せい剤並みである。今回その思いが増幅し、キヤノンに対するイメージはドン底になった。これでは、日本に修復ビジネス定着しない。

                くの一

 しかし、憤っていてもプリンターは使えない。
 新しいプリンターなら、1~2万円でそれなりのものが買える。
 問題はインクである。今までのカートリッジに合う販売機種がない。
 想定外だったのは、交換用インクをしこたま買い込んでいたことである。6色マルチパック(5800円ほど)とばらけたインク10本。取り換えたばかりの本体インクは満タンである。インクだけで2万円近い。これが不良在庫になる。

                ゴミ袋

 さてどうするか。
 ヤフーオークションを見たら、キヤノンMG6130が、5,000~10,000円で出品されている。多少安くても保証がなく、いまいち信頼性に欠ける。だがこれを無視するわけにはいかない。

 いま選択肢は2つしかない。
①最新のプリンターを20,000円で買って、古いインクをオークションに出す(10,000円?)
②不具合を覚悟して、オークションで古い同型プリンターを10,000円で買い、インクをそのまま使い続ける。

 はじめの、次の選択肢は難しくなった。
③10,000円で修理してそのまま使い続ける。

 3方ともに10,000円損である。本来なら断然③が望ましい。
 ①または②では、大きな廃棄プリンターが残る。そのうえ①はバカ高いインクが無駄になるし、②は再度の故障リスクも大きい。
 
 消費者に対し、①の選択肢を強制するプリンタメーカーは、SDGsとは対極にある。
 つぎつぎとOSを変更し、我々を混乱させるメーカーと、同じ穴に住みついたムジナの一味である。

SDGsビジネスセミナー

 成熟製品でも、デザインや販売方法を工夫すれば、いくらでもビジネスチャンスがある

 昨日、SDGsビジネスセミナーを聴講した(主催は福井県中小企業診断士協会)。
 SDGsとは、持続2001年に策定されたMDGs(ミレミアム開発目標)の後釜で、2015年の国連サミット「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で提唱。2030年までに、持続可能でよりよい世界を目指す。貧困や飢餓をなくすなど、17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上で「誰一人取り残さない」ことを誓う。
 この理念の下でSDGsビジネスを展開中の、県内中小企業2社の事例発表である。


 まず建設コンサルタント山田技研(株)のJICA支援事業「北陸の冬期道路管理技術のモンゴルへの導入」。モンゴルウランバートルで、道路凍結防止剤の塩分濃度と路面温度を管理するシステムを構築しようとするものであった。
 当社はこれまでも、積雪センサーなど独自の機器を開発し、国内の公共事業に使用されていた。まだ調査段階であるが、このモンゴル事業が成功し採用されれば、自社開発した塩分濃度測定器などを、海外向けに販売でき、販路をグローバル拡大することができる。

 つぎに小浜の箸メーカー、スタイル・オブ・ジャパン㈱による、「福井県産間伐材による塗箸の開発・販売」の発表である。これは表題通り、福井の間伐材を使用して製品・販路の開発を行った。2018年の「地域産業資源事業」に認定されている。
 成熟業界の箸製品でも、デザインや販売方法を工夫すれば、いくらでもビジネスチャンスがあることを見せてくれた。世の中に箸は無くならない。

               中小企業施策 R1.9.07

 だがいずれの企業も、SDGsはいかにも後付けのような気がする。むしろ、SDGsを「大義名分」として、うまく利用したのではないか。利用できるものは何でも利用する。合理性が求められる企業経営に、欠かせない資質である。
 
 たとえば前者で、凍結防止に塩化ナトリウムを常時使うのは、環境配慮でやや疑問である。
 後者においては、日本の木材輸入量は、年間約5000万㎥もある(半分はパルプ・チップ)。日本で箸の生産量を年間1億膳とすれば、1膳20㎤としてせいぜい2000㎥。歩留まりを入れ4000㎥でも、輸入量全体の0.008%にしか過ぎない。当社の割合はさらに一桁下がる。

 ここで、年間250億膳も消費する割り箸なら、木材輸入量の2%にもなる。本物のSDGsならこれを何とかしたい。たとえば、使った後で燃焼させ熱源として利用する。そのための携帯コンロの開発。大量に使用する飲食店などでの活用法等である。
 じつはこれまで何度も試みられ、ことごとく失敗してきた。だからまた試みようとする者はいない。これこそビジネスチャンスである。

逆転経営

 番組にするなら専門的内容にまで入り、管理や固有技術に絡めたストーリーが欲しい

 1月13日のNHK「逆転人生」は、「注目の着ぐるみ工場“社員の輝き”で大躍進」と題して、キャラクター製造会社の女性経営者を特集していた。社長はかってシングルマザーとして、仕事と家庭の両立に苦しんでいた。その体験をもとに、残業三昧の職場を改革した。職場のコミュニュケーションを重視、さらに労働時間を減らすことで生産性をあげ、社員の創造力を引き上げていったという。

 その結果、事業は順調で海外からの受注も増えた。“女性を輝かせる職場”として国から表彰されたこともある。中小企業における、ワークライフバランスの取り組みとして、注目されている。
 中小企業経営モデルケースの一つである。

               タヌキの勢揃い

 しかし工場経営は、そんな簡単にいくものなのであろうか。番組では、かなりポイントとなる事柄を省いていたように思う。
 いくつか疑問がある。

 まず、急激に仕事が増えたため、いきなり20人もの社員を雇用したことである。それまでは夫と2人だけの会社である。製品のコンセプトやつくり方など、まだ試行錯誤している段階であった。しかも採用者は、近所の主婦でまったくの素人である。
 これではうまくいくはずがない。
 大量採用の段階で、工場内の配置や役割分担、生産計画はどうなっていたのか。
 従業員個人にいくら潜在能力があっても、いきなりの増員で混乱は避けられない。おそらく当座はなにをしていいのかわからず、右往左往。手直しやつくり直しの連続で目も当てられない状態だったと推察する。

 家庭の主婦が、日常的に残業することを前提としたのもおかしい。生産計画すら、できていなかったと思われる。正確でなくとも計画さえ立てられれば、ほぼ納期がつかめる。お客に迷惑をかけることはないし、無理に残業しなくてもいいはずである。
 退職者が相次ぎ、混乱に拍車をかけていたことは、容易に想像できる。コミュニュケーショどころではない。


 ただいくら混乱していても、1年すればそれなり習熟する。生産のやり方も固まってくる。社員一人ひとりとの会話ができたのは、工場内がすこし落ち着いてからであろう。現場が混乱したままではキャンセルも相次ぎ、会話どころではない。
 もちろん、社員とのコミュニュケーションは重要である。
 だがそれ以前に、最低限の管理のしくみを作っておくことが、必要だったのではないか。

 幸運もあったはずである。
 ブームが過熱して競争相手が乱立する前に、分業体制での製造方法を確立できたこと。個別・単品生産だけに、ある程度以上の価格で売れる。決まった値段がないだけに、価格交渉が重要である。ほんとのノウハウは、このあたりにあったのかもしれない。

               さばえものづくり2018 H30.10.27


 せっかくものづくり企業が、独自製品を開発し、生産性を向上させていったモデルケースである。ここは経営のプロがしっかりと、最初の問題点と改善に至った要因を、理論的に分析し、わかりやすく説明して欲しかった。成功因子は、社員とのコミュニュケーションだけではないはずである。
            

 いまの朝ドラ(スカーレット)にいまいち人気がないのも、あまりに人間関係ばかり重視しすぎているからではないかと思う。ドラマと言えど、もっと専門的内容まで入り込んで、管理や固有技術に絡めたストーリーが欲しい。
 事業成功をドラマにするなら、せめて、まんぷくラーメン開発物語くらいの、技術や経営ノウハウを描いた方が現実性があって興味がわく。(個人差はあるが)ドロドロした人間関係ばかりでは嫌気がさす。青臭くて、とてもドラマや番組に入り込めない。

レインボーラインの経営

 レインボーライン山頂公園には、至る所にしゃれたテラスができつつあった

 一昨日、診断士協会企画で敦賀~美浜への視察旅行を行った。先月末に参加した、関電の美浜原電見学ツァーとほぼ同じコースである。ただ、佐久間艇長記念館、美浜町健康楽膳施設「こるぱ」、美浜町エネルギー環境体育館「きいぱす」は、今回が初めての訪問であった(もっともこの3施設は知名度が低く、閑古鳥が鳴いていた。もしかしたらわれわれは、今年、最初で最後の訪問者だったのかもしれない)。

 また、前回訪問した年縞博物館、レインボーライン山頂公園、美浜原電は、説明する人が異なったり、前回はなかった講釈がつくなど新しい発見があった。最後の宴会も「ふぐ」こそなかったが、全員、記憶が無くなるほど飲んだ。飲み放題はきつい。

              山頂テラスから若狭湾 R1.12.07

 とくに、レインボーライン山頂公園では、当地を運営する㈱レインボーライン社長の石田氏に、会社の経営状況の説明に加え、いま整備中の施設を案内してもらうことができた。

 1991年度(28年前)に、来場者数104万人で売上高4.5億円だった当社の経営は、石田氏が社長に就任した2017年度(2年前)には、来場者数28万人で売上高1.5億円に激減している。そこで社長は、28年前から現在に至るまでの、細かな財務内容、リニュ-アル投資、施設の内容、周辺の観光施設、外部環境などを詳細に調査し、一覧票にまとめた。それを惜しげもなくわれわれに見せてくれた。ここまで調査分析しようとすれば、外部コンサルタントなら数百万かかる。

 この分析結果をもとに、石田社長は再生計画を策定し、現在その計画を実施中である。その基本コンセプトは、「三方五胡に浮かぶ天空のテラス」とした。有名だった「恋人の聖地」、「カブト虫館」なども、コンセプトに合わないものは思い切って撤去した。クールジャパンにも認定され、年間売上高の2倍もの3億円の予算で、公園を整備している(もっとも8割は、国や県の補助金)。

              山頂足湯テラス R1.12.07

 石田氏は長年リゾート開発を手掛けており、テラスには思い入れがある。国内外の有名なテラスを研究し、これまでもテラスを造ることで集客に成功してきたという。その山頂公園には、至る所にしゃれたテラスができつつあった。そこからは、若狭湾と五胡だけでなく、遠く白山連峰や荒島岳まで望める。

 来年3月に施設が完成すれば、リニューアルした観光スポットとして注目を浴びるに違いない。その後は、どこまで長続きさせるかが問われる。

AIによる評価

 AIに支配されるようになれば、完ぺきに正しく、人々は破滅に導かれる

 現在は第3のAIブームだそうである。もともとコンピュータには、その時代の技術で可能な論理思考をさせていた。これまでに比べ、圧倒的にコンピュータ能力が増幅し、これまでできなかったことができるようになっただけである。具体的にはパターン認識機能が飛躍的に向上し、モノや音声の識別が容易になった。
 そのAIの未来について、いろんな人がいろんな予想をしている。

 ムーアの法則というのがある。「半導体の集積率は18か月で2倍になる」という半導体業界の経験則である。すなわち、まもなくコンピューターは、人間の脳細胞の数を超す。自己学習をはじめると、人間を超える頭脳となるという。ほんとうか。

 たとえば人の評価では、多くの評価項目を個別に算定する。協調性、創造性、熱意・・などである。たいていその積み上げを見ても、なんとなくしっくりこない。評価項目の選定と、その重みづけができていないからである(できるとは思えないが)。結局、総合点を最初に出して、そのつじつま合わせのために、個別の評価点数を調整する。この場合、評価項目が抜けているのか、重みづけが適切でないのか、そもそも評価項目を示すことが誤りなのか、だれもわからない。

 これをAIにやらせるとどうなるか。アルゴニズムにもよるが、たぶん人が行うのと同じことを、正確にやるはずである。つまり、いい加減なことを正確に行う。
 たいていのAIは、人間の思考を学習してそれに近づけようとする。人間の思いは常に変化しているし言葉では表せない、いくらAIが正しくても、それは時代遅れの正しさである。それを解消しようと思ったら、AIに未来予測ができなければならない。それは、AIに未来を託すことと同じである。

                ロボコン

 ややこしい話になった。
 問題なのはAIに頼りすぎると、異常な値や行動を出した場合、それが間違いなのかどうか、間違いとしたら、どこで間違えたのかを調べるのがきわめて困難なことである。そのことが、深刻な問題を孕んでいる。
 たとえば、AIロボット兵士が開発されている。ロボットが敵を殺傷するかどうかを、AIに判断させていいのか。物議を醸している。よく似た話で、ある人を救うために別の人を犠牲にすることがいいかどうか。いわゆるトロッコ問題である。人間でもまともに判断できない。

 逆にそれをいいことに、人が判断できない或いは判断したら必ず、批判されたり後悔することをAIにやらせることもできる。トリアージ(治療の優先を決める)である。この場合、救われなかった方は、恨む相手がいなくなってしまう。たいていは、恨むことで多少心の慰めになる。やはり、世の中には恨まれる人がいなければならない。

 AI同士の選挙で大統領を選んだら、だれが当選するか。AIが立候補していれば、彼が大統領になる。批判されないリーダーほど恐ろしいものはない。AIに支配されるようになれば、正しく人々は破滅に導かれる

豊作のビワ

 カラスに突かれるか持っていかれる前に、少しでも収穫したい

 裏庭の満開のビワが色づいてきた。カラスも騒ぎ始めた。
 何気なく実っているビワも、購入すると吃驚するほど高い。スーパーで見たら、小さな玉でさえ1個100円ほどする。大きいのとなると3000~7000円/ダースである。それがざっと1000個実っている。

 ただ小売価格100円でも、業者を通せば手元に残るのはせいぜい1個2~30円。1000個売れても2~3万円。しかも、カラスに対する本格的防衛戦をはじめ、高所での危険を冒した採取、洗浄、選別、パッキングなど、大変な労力が必要となる。もちろん最大経費は販促活動である。片町で販売先の接待などしたら、赤字では済まない。

    満作 R1.6.15       実りの梅雨 R1.6.15

 これでは自家消費で満足していたほうがいい。カラスに盗られても、300個くらい手元に残る。ポテトチップやかっぱエビせんを食べるより、成人病にはよさそうである。ウイスキーのつまみにもいい。

 あと1週間くらいで完熟しそうだ。カラスに突かれるか、持っていかれる前に、少しでも収穫したい。昨日100個くらい獲った。タネが多く、うまいのかまずいのかわからない。食べるところが少ないほうが、ズワイガニや高級梅干しのように、希少価値をアピールできる。

カーシェアリング

 カーシェリングが一気に普及するのは、自動運転車の普及のとき

 車の所有者でも、(運転を職業としている人は別として)実際に運転している時間は、ほんのわずかである。毎日1時間運転する人なら4%程度。私の場合は、年間の移動距離はわずか4~5000㎞、おそらく車の稼働時間率は1%程度である。

 したがって、自動運転車の普及を待つまでもなく、カーシェリングにはニーズがあり、ビジネスとして普及し始めている。私の近辺では見られないが、利便性と価格がマッチングすれば、一気に広まるはず。

              雪車とカーポート H30.2.06

 いまのところは、カーシェアリンでメリットのある人は限定的である。
 私の場合、移動している時間より、相手先にいる時間が長い。カーシェリングを利用した場合には、それを含めた時間もシェリングする必要がある。

 現時点の料金は、6時間パックで3500~4000円(24時間で6000円~8000円、給油代はどうなる?)。これを年間200回利用すれば、70~80万円にもなる。これでは保有コストの2倍以上になる。しかもいちいち予約しなければならない。
したがって、カーシェリングを利用してメリットがあるのは、週1回程度しか利用しない人である。距離によっては、タクシーのほうがいい。

 だからカーシェリングが一気に普及するのは、自動運転車の普及のときである。
 おそらく今のカーシェアリング事業者も、AIの進展や自動運転車の普及は視野に入っている。そのときにどのくらいシェアをとることができるか。いまの事業でそのノウハウを蓄えている。

 もっとも、いくら便利な仕組みでも、写真のような大雪になったらワヤクソである。

7兆円の買収

 製薬事業者が伸びていく社会は、人々が食い物にされる悪夢の世界である

 武田薬品がアイルランドの製薬会社を7兆円で買収する計画が、今日の臨時株主総会で決定されそうだ。武田創業者たちが反対していたにかかわらず、株主の大勢を占める外国人株主の賛成で押し切られそうな気配である。彼らはどうしても短期的利益を追求する。

 買収先のシャイヤーの売上高は、武田薬品とほぼ同じで、合計で3兆円の売上げ規模となる。欧米の製薬会社は、他民族に対する人権意識が低いため、新薬開発の治験(人体実験)をしやすく収益性が高い。そのせいかシャイヤーの営業利益は、武田の3倍の4500億円/年もある。武田と合わせると6000億円。新会社の営業利益率は20%である。さらに買収による相乗効果を期待しているのだろう。現状のままでも、7兆円の買収額でも10~15年もすれば回収できる。

                金が飛んでいく

 しかし不安もある。この巨額買収が成功するかどうかは、博打である。買収先のシャイヤーは、6割以上アメリカ市場に依存している。金に糸目をつけないアメリカの金持ち相手に、ぼろ儲けしている。しかも売り上げの1/4が、血友病の薬である。間の悪いことに、まもなく業界最大手の強力な競合品が投入されるという。一気に業績ダウンする恐れがある。シャイヤー側は、将来不安を感じたからこそ買収に応じたのであろう。しかも破格の金額である。

 一般に、M&Aによる買収金額は、多くて営業利益5年分+有形・無形資産とされる。今回の場合もせいぜい3兆円程度ではないか。(経営内容みな把握しているわけではないが)7兆円はいくらなんでも多すぎる。 こんどの水道法改正による欧米資本の流入懸念や、日産・ルノーの争いなど、これまで蓄えた日本の富が、いつの間にか欧米に吸い取られていく気配が漂っている。

              地獄の風景

 それ以前に、先進国民の寿命の伸びが頭打ちになるにつれ、今後は製薬事業者の収益性が悪くなっていく。これは自然の成り行きである。製薬会社に限らず、医療業界の収益が増えていくのは、世の中にとっていいことではない。健康なら払わなくていい医療費を負担するのは、われわれユーザーである。

 これから開発する新薬といっても、劇的に効果があるわけではない。里見医師が散々述べていたように、よくわからない薬に年間数千万円遣っている時代がいつまでも続くとは思えない。製薬会社が儲けるということは、病人が食い物になっていることである。
 何ごとも過ぎたるは及ばざるがごとし。製薬事業が伸びていく未来社会は、悪魔が支配する世界である。

退職代行サービス

 問題のある「退職代行」を水平展開して、「お断りサービス」にしたらどうか

 先日NHKクローズアップ現代で、「退職代行サービス」の紹介を行っていた。会社を辞めたいのに辞めることができない社員たちに代わって、退職の意向を会社側に伝えるサービスである。
 具体的に、ある代行サービスのHPをみると、①代金1回3万円(1~10万円のところもある)、②自分で退職する旨を伝える必要なし、③郵送なので顔を見せずに退職できる、④親にばれない、⑤苦痛から解放される、⑥退職できなかったときは返金、⑦転職サポートあり、とあった。弁護士費用(15万円~?)に比べると半額以下である。

 たしかに人手不足のおり、退職したい社員は、面と向かって会社を辞めるとは言いにくい。たいてい退職を言い出しても、引き留められてズルズルいってしまう。逆に退職を喜ばれたら、よほど出来が悪いということになる。そんな厭な思いはしたくない。

 私自身も7~8社を転職してきたので、会社を辞めるときの煩わしさは、何度も経験がある。それに企業でなくても、いろんな組織やグループをやめるとき「代わりの人を紹介してくれ」といわれると、つい相手の立場を考えてしまう。どのような組織でも、お金で組織を辞めることができるならぜひ利用したい。

              円満仏

 しかし弁護士によると、このサービスは「非弁行為」に抵触する可能性があるという。したがって代行事業者が、退職する会社側との交渉はできない。告知するだけである。円満退社はできにくいし、雇用保険などの継続手続きにも支障をきたす。そもそも
文書による通知だけなら、お金を払ってまで「退職代行サービス」を利用することはないような気がする。
 もっとも弁護士にとっては、この「非弁行為」に関する弁護活動及び、弁護士による「高度な退職代行サービス」と、2重に美味しい市場ができたともいえる。「退職代行サービス」業者が、新しいニーズを掘り起こしてくれたのである。

 一方会社側にとっては、本人抜きで退職されるのであるから、被害は甚大である。なにが問題かわからないまま辞められたら、再発防止どころではない。いきなり辞められると代わりを手配できないから、職場は混乱し、社員に負担がかかる。また新たな代行サービス業者からの「通告」を受ける羽目になる。

 したがって現行の「退職代行サービス」は、利用者によって不満足なときもあるし、会社側にはデメリットしかない。サービス内容を深掘りすれば、「非弁行為」となって弁護士の既得権益に抵触する。いまのままでは行き詰る。


 ではどうしたらいいか。
 サービス内容を深掘りするのでなく、水平展開するのである。退職に限らず、われわれは断るのが苦手である。「断る力」というノウハウ本が発行されるくらいだ。借金の依頼、結婚やデートの申し込み、地域団体・ボランティア活動の勧誘や脱退など、日々断りたい事項がつぎつぎ出てくる。電話での勧誘や保険のセールスもある。1件500円、或いは月極め1000円くらいなら、代わりに断ってもらいたい案件は山ほどある。

 そこから「退職代行サービス」にかわり、「お断りサービス」が出てくるかもしれない。ただこれもあまり高額を貪ると、弁護士の餌食になるのでご注意。むかしはヤクザがやっていた仕事である。弁護士センセイの仕事としても、「被害者ビジネス」より社会貢献できるはずだ。

ある飲食店の経営診断

 どんな経営にも無数の課題がある。これらを放り出さず確実に解決していく

 このお店がうどん屋を設立して10年。代表者と奥さん、パート5名で運営している。現在昼食時に4~50名、夕食時に2~30名の来客がある。客単価は1000円程度とやや高い。客層は、昼食のサラリーマン、主婦層、高齢者夫婦などである。
 ぎりぎりやっていけるが、もう少し売り上げを拡大したい。

 当店の強みは、専門店の技術を駆使した麺中心の品揃えである。その特徴をアピールする。その上で、飲食店が繁盛する要因は数多くある。これらの課題を着実に解決していきたい。

①立地
 国道に面した交差点で、車での来店は不便なところにある。野立て誘導看板などで、車輛が入りやすいように導く工夫をする。

②メニュー
 うどんそば中心はいいが、品揃えが複雑である。客が選びにくいし、オペレーションの効率が悪い。ベースをいくつか作り、それを組み合わせたメニューを開発したらどうか。麺やつゆなど、専門店を訪れるこだわり客の要求レベルを維持し品数を整える。自信あるメニューのPOPアピールも必要。

③利用しやすさ
 客層は、昼のサラリーマンと主婦層、夕食時の高齢者など、顧客によって求めるものは異なる。たとえば、昼食時のサラリーマンに対しては、時間のかかるメニューの提供を限定する。ある程度ターゲットを絞るか、短時間でできるメニューを開発する。

④店の雰囲気
 照明、テーブル上や店全体、トイレの清潔さ、接客の仕方など、来店客への印象でリピーターになるかどうか決まる。
              倒壊寸前 H30.4.28
⑤夜の宴会需要の開拓
 うどんそばだけでなく、アルコールや飲料が入れば、顧客数と客単価は跳ね上がる。売上拡大が必要なら、夜の宴会用のメニューを提案し、宴会需要を開拓したい。

⑥地域内の認知度の向上
 飲食店で設立10年程度では、地域での認知度はまだ低い。10周年イベントをきっかけに、特別割引や新メニューなどの広告を打って、認知度を高めたい。また来店客には割引券の提供などで、再来店を促す。イベント時に入れなかった客に対しても、割引券を渡すなどの工夫をする。

 その他いろいろあるが、どのような経営にも、大小合わせ無数の課題がある。これらを放り出さず、ひとつずつ確実に解決していく。成功はその積み重ねの上にある。

安室奈美恵引退

 普通の人が引退宣言したら、ますます仕事がなくなり路頭に迷う

 歌手の安室奈美恵が引退したという。まだ41歳である。同じ歌手でも、美空ひばりや三橋美智也、島倉千代子、田端義夫氏のように、死ぬまで歌っていた人もいる。現役でも、72才の五木ひろしや83才の北島三郎氏など、高齢まで歌う人はたくさんいる。

 41歳の若さで引退するのは、ビジネスとして合理的である。やや陰り気味の人気を盛り返し、引退宣言から1年間、観客動員数やDVD売り上げを大幅に伸ばすことができる。現にラストツァーのDVDが110万枚売れ、アルバムが200万枚売れたという。1年足らずで、数十億円単位で売り上げが伸びる。引退ビジネスである(都はるみのように出たり入ったりする人もいるが)。

            たそがれのうば桜 H28.4.09

 すなわち、いくら「国民的人気」の安室奈美恵でも、国民すべてが彼女のファンではなかった。ファンが300万人いたとしても、日本にはまだ12300万人いる。引退宣言することで、安室奈美恵を知らない残り98%の国民に、彼女の存在を植え付けることができる。認知できれば必ず、一定の割合でファンがつき、売上につながる。

 じつは私自身も、昨年紅白の引退表明で騒ぎが大きくなるまで、安室奈美恵を知らなかった。よく似たジャンルの、宇多田ヒカルや浜崎あゆみとの区別がつかない。顔写真を見ても判別できないし、歌もわからない。そんなじじいが、引退騒ぎがあってはじめて、安室奈美恵の存在を認識できたのである。



 そこで私も、これに倣って引退宣言をしようか。1年後にはすべての仕事を辞める。
 それで知名度が上がり、おいしい仕事が入るかどうか。どうも私の場合は、ますます閑古鳥が鳴くような気がする。それに、歌手とは違って印税収入の見込みなどまったくない。路頭に迷うだけである。

「NOMOSSA」立ち飲み屋

 半年前から気になっていた駅構内の立ち飲み店に寄った

 福井駅構内に、今年の4月から「NOMOSSA」という立ち飲み屋ができた。地酒や地ビール、ワインなどいろんなメニューがあり、いい酒が手軽に飲めそうである。気になっていたので、昨日アオッサ図書館の帰りに立ち寄ってみた。

 「梵、越前岬、一の谷」の純米酒飲み比べセット(800円)を求めた。使い捨ての小さいビニールカップに、それぞれ冷えた日本酒が入っている。つまみに、麻雀サイコロ大の焼ウニが10粒ほど入った袋(400円)を買った。ほかにもサバのへしこや銀杏、ホタルイカなど、軽く日本酒に、ピッタリのあてが並んでいる。涎が出そうでも、これらはつぎにしよう。立ち飲みといってもそれほど安いわけではない。あとから来た3人連れのおばさんが、セットの3杯を分け合っていた。これならあまり飲めない人も、おいしくほろ酔いになれる。

 立ち飲み屋 H30.8.18    飲み比べ H30.8.18

 調べてみたら、店舗の経営本体はJR西日本金沢支社らしい。10月28日までの期間限定で、県内の酒蔵から厳選した銘柄を日替わりで用意する。出張や長期休暇、今秋の福井国体などで福井を訪れた人をターゲットに、福井の酒ブランドをPRするという。実際は通勤途上の地元客を中心に、一日30~50人分くらい売り上げているようだ。

 冬は熱燗かと聞いたら、火を使うのは禁止されているという(冷蔵も同じだと思うのだが)。また、メニューと価格をわかりやすく表示すれば、もっと客が入るのではないか。店長さんがいちいち説明するのでは「生産性」が悪い。それに、店舗に商売臭がないので、タダ酒を飲めるのではないかと、浮浪者が漂ってくる。私がいた15分ぐらいの間にも、2人近寄ってきた。まさか、私の飲んでいる姿を見て同類と思ったのであろうか。

自動車業界の大転換

 自動運転車の普及はビッグチャンス。慌てず確実に変化をつかんでおきたい

 自動車業業界では、いまEV車や自動運転車の熾烈な開発競争が行われている。すでに技術的には実用段階に入り、あとは規制とコストである。EV車は致命的な欠点があるが、自動運転車はすでに高齢者運転よりはるかに安全である。すでに自動ブレーキは標準装備になりつつある。2030年には、新車販売の半分以上が自動運転車になるという報告もある。

 自動運転車が普及すれば、自動車を巡るビジネスモデル全体が大きく変動する。車社会における大変動が予想される。日本がいつまでも規制で縛っていると、それこそバスに乗り遅れる。

            大型バス

 しかし、いくらか技術革新が進んでも、いきなり転換するわけではない。これまで世に出回っているおびただしい数の車が走っている。いま自動車関連のビジネスに携わっている人はどうすればいいのであろうか。変化の各段階(数年単位)でいくつものビジネスチャンスが生まれる。そのうちのいくつかを捕まえる。そのための準備をしておきたい。

 たとえば、
①廃車ビジネス
 自動車の保有期間(現在14年)の長さが一段落し、さらに車を手放す人が出ると、一気に廃車が増加する。解体や転売、輸出などに好機を見つける。

②自動運転に関わるサービスや関連グッズの開発
 ・高齢者の安全対策、昇降
 ・飲酒運転カー用品(バーカウンター、こぼれないコップ、簡易消臭トイレ)
 ・配車ステーションの経営

 自動車関連事業者だけでなく、他の事業の人にとっても、この変化はビッグチャンスである。慌てず乗り遅れず、確実に変化をつかんでおきたい。

「かっぱ寿司」の食べ放題サービス

 辛辣コメントの炎上を浴びても業績を立て直せたなら、みごとな経営手腕である

 回転ずしの「かっぱ寿司」が、食べ放題サービス(食べホー)を25日から拡大する、とYAHOO(毎日新聞)ニュースが報じていた。時間帯を定め、ランクによっておよそ1500円から2500円のコースがあるという。完全予約制で、神奈川県の10店舗ほどが対象になる。

 おそらくこの記事は、パブリシティ広告(プレスリリースやインタビューへの応対などを通じてメディアに報道として自社の内容を取り上げてもらう)であろう。無料?でメディアに客観的な記事を出してもらうことで、読者に信頼感を与える。
 もともと「かっぱ寿司」は、大手のすしチェーンの中では、一人負けで経営難に陥っていた。昨年から行っていた時間限定の食べ放題が、やや業績回復につながったと判断し、サービスを拡大したのだろう。
 残念ながら、わが福井では「かっぱ寿司」を見かけないので、行きたくてもいけない。

            河童橋から H18.8.11 

 だが、この記事をみたネット読者の投稿コメントは、
 ≪申し訳ないけど、カッパごときに2500円も出す気になれない≫
 ≪かっぱも終焉かな≫
 ≪それでも行きたくないかっぱ寿司≫
 ≪ネタがペラペラで1貫が小さいんだよね≫
 ≪寿司の質をなんとかして欲しい≫

 このような否定的な内容が延々と続いていた。これら圧倒的なネガティブコメントに加え、つぎのような具体的で辛辣な投稿もいくつかあった。

 ≪かっぱの食べ放題一度行きましたが、レーンには全くお寿司は流れておらず、全てタッチパネルで注文しなければ行けない始末でした。しかも、注文しても直ぐに流れてこないしで、あっという間に時間が来てしまい、本当に二度と行かないと思いました。お会計では、私を含め多数の客が店員にクレームを入れていました。しかし、店員もアルバイト( 苦笑 )どうにもなりませんね。なので、二度と行かない回転寿司となりました。≫

 内容から見て、実体験にもとづき、じつに生々しい。
 ネットで予約する人の何割かは、この記事を目にする。こんなコメントを見たら誰も行かなくなる。
 実際、つぎのような投稿もあった。
 ≪近くに行ける店があるけど、ここのコメント見てたら行く気がなくなった。≫



 広告宣伝のつもりのパブリシティ記事に、既存客の体験コメントでボロクソに叩かれるとは、「かっぱ寿司」も思ってもみなかったであろう。競合店の嫌がらせ投稿もあるはずだが、それだけでこれほど盛り上がるとは思えない。ネットの怖いところである。ふつうここまで叩かれたら事業継続は困難となる。

 このような逆境で、もし今回の食べ放題サービスを成功させ、傾いた業績を立て直せたなら、それこそみごとな経営手腕といえる。

自動運転車によるビジネスモデル

 10年後には自動車を巡るビジネスモデルは大幅に変化している
 
 EV車と相まって、自動運転車の開発が進んでいる。EV車は難しいが、自動運転車は規制が緩和されれば、一気に普及する可能性がある。

 自動運転は、レベル1~5まである。加減速のみを制御する自動ブレーキはレベル1で、完全自動制御がレベル5である。緊急時だけドライバーが操作するレベル3と、レベル5の違いは気持ちの問題が大きい。技術だけならすでに日本車でも自動運転は可能である。むしろ高齢者の運転より安全である。

 2030年には、新車販売の半数近く、レベル4以上の自動運転車になる可能性がある。それほど時間はない。
 自動運転車が普及すれば、整備事業どころか自動車を巡るビジネスモデル全体が大きく変動する。車社会における大変動期になる。

              沈没寸前 H30.3.31

 たとえば「日経ビジネス(2.12)」によると、
①タクシー
 なにしろドライバーが要らなくなる。その代わり車両価格が高くなる。従来のビジネスモデルは全く成り立たない。
②レンタカー
 自動的に車両が迎えに来て、どこで乗り捨ててもかまわない。カーシェリングが非常に便利になる。タクシーや代行運転との境界が無くなる。
③自動車保険
 日本の収入保険料は年間8.3兆円。その半分が自動車保険である。自動運転が普及すれば事故率が激減するため、保険業界に大きな変動が起きる。
④駐車場
 ドライバー不要の自動運転車が増えると、車は長時間駐車しなくてもよくなる。空いた敷地がどのように利用されるか。
⑤車両台数
 そもそも車の稼働率が向上すれば、車両そのものが激減する。何しろ現在、99%が駐車している時間である。
⑥アフタサービス
 事故が激減すれば、修理や部品供給のサービス市場が縮小する。無人運転車にどのような機能が付随するかによっても大きく異なる。
⑦郊外飲食店
 飲酒運転ができるため、郊外でアルコールを提供する店が繁盛する可能性がある。旅館や民宿など、宿泊を伴う業種はどうなるか。
⑧眠っている間に目的地に着けるような睡眠機能、或いはアルコール付きのサービスカーが増える。芸者やホステスと車の中でどんちゃん騒ぎもできる。


 問題はある。
 雪道の運転である。今年2月のような豪雪があったら、さすがに自動運転ができなくなる。もっとも、車両が激減しているので、車のための除雪は容易になるかもしれない。

 セキュリティの心配もある。自動車は走る凶器でもあり、もし運転ソフトが改ざんされたら、悲惨なことになる。安全なはずの車が、いっせいに人間に向かってくるようになったらどうか。AIロボットに起こることが、一足先に自動運転車に起こる。

病院の待ち時間

 病院経営を効率化できたら、社会のムダが少なくなり、人手不足の一部でも解消できる

 昨日は定期の病院通いであった。PSA測定とその結果を聞くためだけに、毎年3回大病院に出向く。いつまで続くのか聞いたら、死ぬまでといわれた。
 それはいいのだが、あまりにも待ち時間が長い。朝8時に病院へ着いて、受付を済まし採血を行う。そこから採血まで30分待つが、これは序の口である。採血後、検査を終えて医師に報告が入るのが、1.5~2時間。そこから診察がはじまる。つまり採血してから、さらに2時間は待つことになる。支払いを済ませて病院を出たのは、とっくに11時を過ぎていた。

 その内訳は、受付(5分)~移動(3分)~採血受付(1分)~検尿(5分)~手待ち(30分)~採血(3分)~≪測定とデータ入力(120分?)≫~移動(3分)~手待ち(120分)~診察(3分)~診察料計算待ち(5分)~移動(3分)~支払(3分)、である。とくに大きい≪測定とデータ入力(120分?)≫は、病院側の工数である。
 ほんの一部の検査のためだけに、半日潰れる。

            花ざかり

 時刻で予約してあるのだから、本来待ち時間はないはずである。それなのに、これだけ顧客を待たせるのは、病院側のオペレーションに問題があるといってよい。

 まず、採血受付から採血までの30分は、完全に順番待ち時間(ロット待ち)である。採血が必要なすべての部門の患者がいっせいに集まるからである。これを解消するには、各部門で採血すればいい。採血自体は難しいものではない。もっと好ましいのは、受付時刻の平準化である。

 問題は、血液の検査時間である。手順がわからないので何とも言えないが、少なくとも検査の正味時間が2時間かかるとは思えない。せいぜい10分であろう。あとはすべて停滞時間であると思われる。ここを改善すれば、2時間も待つことは無くなる。これも受け付け時刻を均すことで、1個流しに近いやり方で停滞レスができるはずである。これがほんとのサービスではないか。すべての患者の待ち時間を、1時間でも短縮できれば、もっと効率のよい社会になる。

              犬は寝て待つ

 さらに、病院へ行っていつも思うのは、異常にスタッフ数が多いことである。患者のピークが過ぎれば、スタッフの方が多くなることもある。これも、患者受付を平準化すれば、3割ぐらい少なくていいはずである。

 現在は、早朝に一気に患者が集まる。その最大数に合わせてスタッフや器具をそろえているとしたら、大きなムダである。予約密度を公表するなど、病院の場合は、患者受付の平準化はすぐできるのではないか。これはどんなサービス業でも当てはまる。
 病院経営を効率化できたら、社会のムダが少なくなり、人手不足の一部でも解消できる。



 もっとも、病院を訪れる患者たちの顔ぶれを観ると、8割以上が時間など気にしないような人たちであった。このような時間つぶし患者に対し迅速サービスをしたら、却って嫌われる。病院には、効率経営などふさわしくないのかもしれない。それに、(今回の私も含めて)患者の半分以上は、本来病院など行かなくてもいい人たちだったのである。

チタンフレームの開発

 無限に思えた製品開発も、難攻不落ではない。失敗するほどノウハウが溜まる

 私自身の眼鏡企業時代における、ものづくり経験の一部を披露する。
 いま当たり前に使われているチタン眼鏡枠は、35~40年前に福井の眼鏡産地で開発された。といっても、どこか1社だけが一気に開発に成功したのではない。いくつかの眼鏡メーカーが、それぞれ独自の製品を開発していた。業界全体に技術が確立するには、10年近くかかっている。あるメーカーが自社眼鏡枠をチタンで作れたとしても、別タイプの製品が出来るとは限らない。

 そのころ、眼鏡企業で開発部門の責任者であった私もこの開発に関わった。30代中ごろである。
 チタンはすべての加工プロセスにわたって、大幅な加工条件変更が必要であった。だから会社が束になってかからねばならない。業界全体が低迷していた時期で、多くの企業がチタン枠の開発に命運をかけていた。私のいた会社でも、新しくチタン製造部を設立し、各部署からベテラン社員を移動させ、最強部隊を編成した。我々技術スタッフも覚悟を決め、背水の陣でチタンフレームの開発にかける。チタン用の新しいデザインをつくり、量産しながら試行・錯誤していく。もっとも量産といっても、1000枚ほどでしかない。機械も治具も、その都度必要なものを作る。地獄の特訓と重なる。

            底なし沼

 最初の1年は苦戦の連続で、底なし沼に落ちたように思えた。
 部品作りの始めプレス加工では、次々と金型を破壊する。うまく塑性変形しない。
 切削加工も、刃物が持たない。すぐに歯先が磨耗し、超硬の刃でも割れてしまう。やっと削れたと思っても、刃物の傷や返り(バリ)がいたるところに出る。滑らかな切り口がでない。
 とくに溶接が問題であった。押さえた時の圧痕ができたり、高温のため変色する。簡単に取れてしまうこともあり、これは話にならない。チタンは高温で酸素や窒素、水素などあらゆるものと反応し、脆くなったり皮膜ができる。そのため、ろう付けは、チタンと反応しない気体の雰囲気中で行うか、瞬間的に加熱する。条件設定が難しい。
 磨き工程でも、表面がきれいになるどころか、焼きついてしまう。
 またきれいなメッキができず、とんでもない後処理が必要になった。
 不良品の山を築きながらようやく仕上げた製品は、傷だらけで使い物にならない。チタン製造部員や我々が総動員で磨きまくる。他社は果たしてこんな無茶な作り方をしているのだろうか。もしこれで売れたとしても、これだけ手間をかけて採算が合うはずがない。

 50枚ほどのチタン眼鏡枠をつくるのに、その10倍以上の不良品の山と、恐ろしい工数を費やした。
 「これでは、できたと言えん」
 製造部長の言葉は、連日の深夜作業で疲労しているスタッフ達をがっかりさせた。できた製品でも、いくら磨き上げても商品価値はない。めっきのテスト用にしか使えない。めっき工程でも、工数を何倍にも増やして対処していたが、きちんと密着しないため、苦労を重ねていた。テスト用の製品はいくらでもできていく。
 かくして、次々と山のようにめっきのテスト製品が作られた。

            見てくれ

 だが無限に思えた製品開発も、難攻不落ではない。
 ある工程の開発では、私が社長に一生懸命「できない理由」を説明しているうち、ヒントがつかめてきた(きちんと聞いてくれたからである)。たいていその繰り返しで、取っ掛かりが見えればなんとかなる。無数の失敗を重ねながらも、少しずつ完成品ができていった。むしろ失敗を繰り返すほどノウハウが溜まっていく。だからその後10年以上、海外でのチタン枠製造は普及しなかった。

 多少工数はかかっても、それ以上に売値でカバーできた。当初、競争相手が限られていたからである。次第に生産の比重も大きくなり、数年後にはチタンフレームが主力になるまでに成長していった。不思議なことに、産地業界では他の眼鏡メーカーも、同じような経過をたどっていく。企業間で職人の移動も多く、業界内で企業秘密などという意識がなかったからであろう。

 その後の販売戦略をまちがえなかったら、間違いなく福井産地は、世界の眼鏡界をリードしていったと思う。