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大河ドラマ

 新商品がなかなか売れないのは、受け入れ態勢が消費者に整っていないからである

 今年のNKHの大河ドラマ「麒麟が来る」は、久しぶりの戦国ドラマである。ストーリーは無理筋であるが、まあ安心して見られる。歴史ものは、大筋の結果が分かっている。それをどう描くかを見ていたいのである。これまで歴代の大河ドラマは、時代ものと決まっており、やっと腑に落ちた気がする。

 一方、昨年の大河ドラマ「いだてん」はどうか。純粋ドラマとして観れば、むしろ「麒麟が来る」よりレベルが高いのではないか。役者の演技も申し分なかったし、適度なユーモアがありそれなり面白かった。
 それなのに、大河ドラマ最低の視聴率だったという。
 物語の展開が複雑すぎてついていけなかったのと、時代背景もこれまでの大河ドラマと大きく異なっていたからである。

                大河の武士

 すなわち「いだてん」は、見るほうの受け入れ態勢が不十分だったのである。
 和食の料亭で、フランス料理を食べるようなものである。料亭でフグの刺身と越前カニで大吟醸酒を味わうことを期待していたのに、カエルのムニエルとサメの卵、20年物のワインがお膳の上に出てきたらどうか。いくら高級フランス料理でも、あらかじめ和食の準備をしていたお腹には、入る隙間がない。
 飲食店で出す「創作料理」も、いかにも押し付けのようで、(私は)おいしいと思ったことがない。まるで闇鍋である。

 昨日のNHKスペシャル「美食」でも、その仮説を裏付ける実験を行っていた。
 「お品書き」の内容を変えて、2つのグループにまったく同じ料理を出したところ、美味しさの感じ方が全く異なったという。大した料理でなくても、いかにも香ばしいお品書きを見たグループは、ほとんどが美味しく食べていた。ネーミングが脳を刺激するからである。
 評判の飲食店や食品に、根強い人気があるのもそのためである(名物にはうまいものがないのに)。巷ではこれをブランド力という。

               最後の晩餐

 このことは、あらゆる商品・サービスに言える。
 新商品・サービスがなかなか売れないのは、やはり受け入れ態勢が消費者に整っていないからである。いくらいいものでも、突飛なものは時間がかかる。新商品は、それを買う人が「ほんとはそれが欲しかったのだ」と、頭で納得できるものでなければ、なかなか売れない。
 大企業が金に飽かして華々しい広告を打ち、その媒体であるTV局が大きな顔をしているのは、そのためである。
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広告の表現

 プロと素人の違いは、基本的な事項が完全に身についているかどうかである

 先日、広告についての研修を受講した。講師は、コピーライターの虎尾弘之氏である。
 広告に限らず、我々がものを書いて表現するのは、対象者に伝えたいことが伝達され、何らかの行動に結びつけるためである。いくら、「言ったつもり」、「伝えたつもり」でも、その内容がきちんと伝授されていなければ、コミュニュケーションが成り立ったとはいえない。

 すなわち、「何を」、「どのように」伝えるかが重要で、それには若干のテクニックが必要である。以下のような基本事項を示された。これさえできれば、広告表現は完璧である?

 商品広告の場合、
 「何を」は、いわゆるコンセプト(概念)と呼ばれるもの
 ①だれに伝えるかがわかる
 ②商品の特徴を明確にする
 ③これまでにない概念を表現する

 「どのように」で意識することは、
 ①伝えたいことを絞り込む
 ②共感が得られる言葉
 ③「なるほど」「そうだ」と思ってもらえる

                才女

 異なる観点から、効果的な商品広告には、次のようなものがある。
①権威効果(権威ある人や組織が推薦、あるいは使ったことがある)
②まず興味の喚起で振り向かせる
③不安商法(マイナスから逃れる意識を持たせる)
④トップ、NO1などのアピール(限定された範囲でもいい)
⑤繰り返し効果(質より量)
⑥プラス表現(旅館などで、平日は2000円引き)
⑦モノより機能を強調(枕でなく安眠)
⑧言語より聴覚、視覚(伝達度合は、それぞれ7%、38%、55%)

 これら基本的な事項は、講習を聞いたり本を読んだときには、なるほどと思う。だが、実際に行動に移すときには、どこかへ飛んでいってしまう。
 それが日常的に仕事をしているプロと、(私のような)知ったかぶりをする人の違いなのである。

顧客を創造する

 「マッチポンプ」と「顧客の創造」は同じではない。ドラッカーの真意を間違えてはいけない

 「顧客を創造せよ」は、経営の神様であるP・ドラッカーの有名な言葉である。
 この言葉に触発され、企業だけでなく、国家それにあらゆる産業界まで、顧客を創造することに躍起になっている。

 医者は健康診断で病人を増やし、弁護士は社会にトラブル起こし、事件にしようとする。最近では、中国が自国の空気清浄器を販売するため、韓国にPM2.5の汚染した大気を送り込んでいる。かって中国で発生した鳥インフルエンザが世界に広まったとき、中国でしか作られていない治療薬であったタミフルの原料を、独占で供給していたという。(3/23朝鮮日報より)

            いざ消火 H30.6.24

 アメリカは武器を売るために、世界中のトラブルに火をつけて回っている。中東をはじめ、たいていアメリカが介入すると平和的に解決することはない。米朝首脳会談が決裂し、北朝鮮がまたぞろ挑発的な行動を起こしそうである。日本や韓国は、アメリカの武器を買わざるを得ない。

 「顧客を創造せよ」の本来の意味は、マーケティングにおいて、お客が気づいていない不満を探そうとすることである。いま多くがやっていることは、「マッチポンプ」であり、ドラッカーの本意ではない。
 もっとも、ほんとにドラッカーがこの言葉を発したかどうかは誰も知らない。

車の査定

 せめて10万円くらい欲しいと思ったら、「1万円」という返事が来た

 愛車マツダベリーサの車検が、7月に迫っている。2004年型だから、15年乗った。走行距離は11万1000キロ。新車に乗り換えようと、ネットの「無料査定」を登録したら、つぎつぎと電話やメールが入ってきた。
 ネット査定の例を見ると、15年前の車でも3~40万円の例が出ていた。せめて10万円くらい欲しいと思ったら、「1万円」というメールが来た。これでは、新車値引きより悪い。

 査定額1万円の古い車でもまだ十分走る。まだ故障したことないし、乗り心地も悪くない。乗った距離を平均すると、1年に7400㌔にも満たない。ただ、タイヤがすり減っているので、このままでは車検を通らない。車検を受けるには新品を購入するか、今履いている冬タイヤをすりつぶす。タイヤさえ交換すれば、あと4年は乗れる。

              雪車とカーポート H30.2.06

 問題は、4年後に買い替える元気があるかどうかである。収入は激減しているし、なにより後期高齢者の一歩手前である。その時代、自動運転車が普及していればいいのだが、まだそこまで期待できない。

 いまでも、自動停止機能の付いた車は多い。プラス高速道路の逆走防止があれば、あと10年乗れる。それには、10万円上乗せする覚悟がいる。新車を買うとき相当のカネが動くから、10万くらい大したことないと思うからいけない。それだけ稼ぐのに、どれだけ苦労するか。
 こんなに優柔不断では、とても「じじいの決死隊」にはなれない。

トップ営業の重要さ

 とにかく顧客に会う。下手な鉄砲を数多く打つことも大事である

 小規模製造業の事業主は、営業の苦手な人が多い。
 私自身、ちっぽけな会社を経営してきたが、まだまともな営業活動ができない。100人に一人の嫌な相手に当たり、それがトラウマになって、対人恐怖症になったからである。いまでも知らない会社を訪問するときは、一大決心が必要である。


 だが、とくに小規模企業にとって、顧客と直接接する営業は、もっとも責任のある社長が行うことこそ効果がある。顧客も社長との約束なら安心できる。現実に多くの中小企業を見ても、トップが率先して営業を行っているところほど強い。私も切羽詰って、飛び込み訪問をしたことがあるが、確実に効果があった。これまでろくすっぽ営業活動を行ってこなかったから、てき面である。

 商取引を行う企業間では、顧客である仕入先企業は、むしろ供給者の情報を欲しがっている。適度な訪問があれば、取引に至る可能性は大きい。インチキ商品の訪問販売と思われなくなる。最近も、ある小規模眼鏡企業の社長が、思い切って都会の商社を訪問したところ、「産地製造の社長が初めて来てくれた」と歓迎され、新たな取引が始まった。産地の問屋を通さないので、取引条件はいい。
              犬鉄砲
 売り上げの落ちている製造業は、できるだけ顧客とのコミュニケーション頻度を高くし、受注機会を高める必要がある。コミュニケーションがないと、顧客との間の品質基準も定まらない。どこまで完璧なものをつくったらいいかは、製造責任者の永遠の悩みである。

 そして営業の成功率は
  訪問成功率 × 提案成功率 × 契約率
   各50%として(0.5×0.5×0.5=)12%しかない

 したがってまず、訪問回数をふやす(とにかく用事をつくって会いに行く)。アポ数を2倍にすれば、成功率は2倍になる。下手な鉄砲を打つことも大切なのである。

投票と商品サービス

 若い人だけに求められ、年寄が嫌がるサービスを見つけた事業者は繁盛する

 今日は衆院の投票日である。前回の参院選から、選挙権が18歳からに引き下げられた。だが、依然として若者の投票率が低い。その参院選では、10代が46%、20代が36%、30代が45%だという。一番高いのは60代の70%で、70歳以上も60%ある。とくに20代の投票率は他の年代に比べ、ずっと最低で推移している。

 そこで、「投票にいくと割引サービス」という取り組みを始める店が増えているという。
 青森三沢商工会では、投票所で市内商店の割引券が貰えるサービスを行う。あるいは投票に行くとお店のポイントが加わるなど、いたるところで投票と売り上げ拡大を連動させようとする試みが始まっている。
 個人消費者相手の事業なら、一石二鳥の効果があるかもしれない。

           頭の上を、痛い鳥が飛ぶ H27.12.14

 そこでどうせやるなら、若い人の投票行動を促すような、投票と店舗サービスの組み合わせを行ったほうがいい。年寄りは、商品サービスが無くても投票に行くし、そもそも投票させる意味もない。

 若者の投票率が悪い一方で、未来の無い高齢者ほど投票に熱心である。
 我が家の仙人も、毎回の投票は欠かさない。今回もすでに期日前投票を終えている。彼らは、地方新聞やTVのワイドショウにどっぷり浸かっており、政治的偏向に合わせ、世代の利得を追うだけである。
 この「シルバー民主主義」を排し、政策を「いまだけ自分だけ」から、「未来世代の満足」に変えるには、若い世代の投票圧力が不可欠である。

 具体的に、若い人だけに求められて、年寄が嫌がるようなサービスは何か。
 それを的確に見つけられた事業者は繁盛する。もっともえち鉄のように、美人アテンダントをたっぷり配置すれば、投票率は10%以上上がる。選挙の立会人や受付人の選定基準に「容姿端麗」を加えるだけである。

IOFT2017展示会報告

 小規模の加工事業者が、多数の顧客とコミュニュケーションできる場でもある

 昨日まで3日間、東京ビッグサイトのIOFT国際メガネ展に参加した。
 会場は、JR大井町(宿泊したところ)から、りんかい線で10分。「国際展示場」駅で下車する。そこからが長い。まずビッグサイトまで速足で10分。今年のIOFT展は、増設された最奥端で開催されているから、建物に入ってさらに10分以上歩かなければならない。よく似た展示会が同時開催されており、どこに入っていいか迷う。そのうえ、IOFT展示場入り口ではガードマンが厳しいチェックを行っていた。

 さらにIOFT展示場は2つに分かれている。目指すブースは広大な展示場のなかのほんの一角である。たどりつくにはかなりのエネルギーを要する。
 相当の健常者でなければ、見学することができないよう、工夫が凝らされているのである。

 東京ビッグサイト H29.10.11 IOFT2017 H29.10.11~13 麻生津眼鏡集団 H29.10.11~13

 私の担当したブースは、福井東商工会がリードし、麻生津近隣の眼鏡関連業者13社が共同で出展したものである。フレームだけでなく、金属やプラスチックの部品製造、表面加工など、業種は多彩である。ブースは3コマで、ひっそりと目立たない場所にある。
 まだ数字は集計されていないが、それでもざっと、昨年の2倍の見学者があったと思う。

 その要因のひとつは、展示のレイアウトを大幅に見直したことである。
 昨年度は商品などをブース前面に展示したのに対し、今回は背面に並べた。入り口の角には、インドの神様をモデルに眼鏡枠廃材で作った「メガネ―シャ」という奇抜な像を立たせ、興味を持った見学客をブース内に誘導するようにした。たしかにこの像は、「おしょりん」より、はるかに目立つ。

 またこのブースは、眼鏡枠ばかりの展示に飽きた見学者の、「箸休め」にもなるのではないか。IOFT展だから、ほとんどすべての出展者は、自慢の眼鏡枠を出品する。だが見学者は、膨大な似たり寄ったりの眼鏡枠に見飽きるであろう。

 さらに、来場した小売業者は、完成した眼鏡枠しか見たことがない人が多い。眼鏡枠の製造工程や部品を説明してあるコマはほとんどない。興味津々で、自らのお客様に説明したいとして、切削部品のサンプルを求める人もいた。眼鏡関連以外の事業者でも、加工方法や商品に興味を持ったところもあった。

 メガネーシャ H29.10.11 大村崑さん H29.10.11 宿舎近辺 H29.10.11

 もちろん、実質的な効果もあった。
 設備や部品、半製品を展示していた事業者は、いくつかの商談がまとまったようだし、技術的な課題を提示してもらえた事業者もあった。通常の完成眼鏡枠を展示していた人も、昨年より販売数は増えたという。

 ただ最大の効果は、事業者自身の販路開拓における意識改革ではないか。
 このブース出展社の多くは、地域の小規模な加工事業者である。普段、地域内や得意先以外の人と話をする機会はめったにない。そんな彼らが、世界中不特定多数の顧客とコミュニュケーションできる場として、大いに活用できたはずである。
 もっとも、機会を利用するかしないかは、その人の意識次第である。今回の行動を見ると、展示に参加した事業者のなかで、どこが伸びるか判断できそうである。

安室奈美恵の引退

 どうでもいいようなじじいに、ファンでいてもらいたくない

 安室奈美恵が、引退することを発表した。TVニュースでは大騒ぎであった。同年代の人たちにとっては、大変な出来事なのだろう。60~70才まで現役で歌っている女性歌手に比べ、40才で引退するのはよほど経済的余裕があるといえる。

 一方しらけている人もいる。
 私自身は、安室奈美恵をまったく知らない。有名人だから、名前は聞いたことがあるが、顔と一致しない。まして彼女の歌など聞いたことがない。藤圭子の娘との違いもわからない。おそらく50歳以上の大半は、同じであろう。

          美人薄明

 50年前の国民的歌手と言えば、三波春夫や美空ひばりなどである。幼児から高齢者までほとんどの人が認知していた。その後、歌手やタレントが増えるにつれ、そのファンも分散化していく。ターゲットが絞られても、日本人の購買力が上がり、それなりの売り上げが期待できるからである。安室奈美恵のCDシングルの最大売上枚数は、200万枚を超えるという。

 だから、安室奈美恵にとって、私などに興味を持ってもらわなくても、まるで関係ない。むしろ変態じじいなどに、ファンでいてもらいたくない。かえってイメージが壊れ、本来のファンが離れる。自分たちが狙った年代の顧客層、さらにその何分の一かに知ってもらうだけで充分なのである。

恐竜ブランドの構築

 正当性を持つ恐竜ブランドが定着すれば、ディズニーランドを超えて継続できる

 平成12年につくられた勝山恐竜博物館の入場者数は、年間100万人にもなった。世界3大恐竜博物館の一つで、規模も大きい。県内では永平寺や東尋坊と並ぶ観光地である。2年前JR福井駅前に巨大な恐竜が並ぶジェラシックパークがつくられるなど、県内のあちこちに恐竜モニュメントが目につくようになった。「恐竜王国」のブランドが、福井に定着しつつある。これからの福井の行方には、「恐竜」の活用を欠かすことができない。

       恐竜

 しかし、福井に住んでいる私でも、なぜそれほど勝山恐竜がもてはやされるのか不思議である。他の地域で、もっとすごい恐竜化石が発掘されれば、それまでである。現在はブームであっても、きちんとした根拠がなければ、そのうち忘れ去られてしまう。なにより、肝心の担当者のモチベーションが続かないのではないか。
 福井と恐竜を結びつける大義名分、正当性が欲しい。

 もともと奥越近辺では、多くの恐竜の化石が見つかっていた。恐竜が生きていたジュラ紀に堆積した「手取層郡」という地層が分布しているからである。他の地域と比較して化石が多く出ているのは、福井県が早くから大規模・集中的な発掘を行なってきたからである。そのため福井県立恐竜博物館は、世界的にも有数の恐竜及び古生物の化石展示と、研究機関となっている。展示内容の量・質共に極めて高く、日本における恐竜博物館の代表である。 
 と、いろいろ言われても、素人にはピンとこない。専門的な部分は、一般の人にはわかりにくい。

 そこで、福井・勝山と恐竜を永遠に結びつけるブランドつくりが重要である。
 まず今の各種イベントを永続化させ、ブームを煽り続けること。つぎにその背景となる学術研究の継続、あるいは関連映画や小説など文化面での拡充、そして恐竜に関する「食」の開発である。県や市の支援制度は、恒久法としたい。
 
 これらを相乗的に結びつければ、ちょっとやそっとでは壊れない恐竜ブランドが福井に根付く。ディズニーランドやUSJに負けない総合ブランドができる。
 なにしろ恐竜は、地球の支配者として、われわれ人類の先輩なのである。

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見える化と景観

お客に認識してもらいながら、景観の邪魔にならない看板をつくる

 会社や組織の効率アップのための、「見える化」という手法がある。
 「見える化」の目的は、「職場の全員に必要な情報をすべて提供し、職場全体で共通の認識を持つことができること」、すなわち職場内のコミュニケーションである。情報を共有することによって、問題が発生してもすぐに解決できる環境を実現すると共に、問題が発生しにくい環境を実現する。

     愛宕坂展望台より欠落白山連峰 H28.2.11

 ところが街中で、「見える化」が行き過ぎると、顰蹙を買う。とくに古都や宿場町など、古典的な雰囲気を売り物にしている観光地では、派手な看板は規制される。ロンドンでせっかく店舗を出したのに、看板が出せなくて困っている創業者もいるという。

 そうなるとあとはセンスの問題である。看板を出す場合、ターゲットとするお客に認識してもらい、しかも景観の邪魔にならないような配慮をしなければならない。これはきわめて矛盾している。その矛盾を解決するような知恵とセンスを持つ人を養成しなければならない。
 過ぎたるは及ばざるがごとし。ものごとは多面的に見なければならない。

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カレンダーの配布時期

 広告媒体としてのカレンダーは、できるだけ早い時期に配布すべき

 仕事の予定を記入するために、20年前から大型カレンダーを使っている。日付の下に空欄があるもので、手帳と合わせて計画を確認できる。部屋に大きくぶら下げてあるため、家族も私の予定を確認できる。

 毎年いくつかある中で、今年は近くの具服屋さんがつくったものを使っている。昨年、いちばん最初に頂いたからである。だからそのお店の名前は、毎日厭でも目にする。

 予定を記入するカレンダーは、半年ほど前から必要になる。だが、12月に入ってからしか配布されない。多少様式は異なっても、最初貰ったものをそのまま使う。あとのものは、孫のお絵かき帳かなべ敷きになる運命である。
 
 したがって、広告媒体としてカレンダーを配布するのなら、できるだけ早い時期に配布すべきである。4月ごろ翌年のカレンダーを配布すると、ほぼ確実に翌1年間、私の部屋を飾る。

ブランド力とはなにか③

 世の中にムダがなくなると、人生は退屈でつまらなくなる。ムダがブランドをつくる  ②からの続き

 世の中の多くはムダである。むしろムダで世の中が成り立っている。
 たとえば、日本人成人の30%は、食べ過ぎメタボである。そのうえ日本全体で、食べられる食料の25%を廃棄している。作物を採取するときにも、捨てている。これらのムダをなくせば、日本は食料自給率が39%しかない、と言って騒がなくてもいい。

 ムダは食糧だけでない。あらゆる商品のなかで、資源採取から加工・流通段階を経て消費者に届き、その製品寿命をまっとうに終えるものは、いったいどれだけあるか。おかげで日本は、毎年5億トンもの廃棄物を排出している。うち90%以上が産廃ということは、消費者の手元に届くまでにほとんどを捨てているということになる。

 消費者の手元にわたってからも、まともに消費などされていない。
 典型的なのは、各種印刷物である。毎日配達される新聞、折り込みチラシはまだいい。会社なら、役所や各種団体からの分厚い調査資料などが、頻繁に送られてくる。家庭に帰ると、回覧板に合わせて市政広報、議会運営、学校便り、福祉月報など、有象無象の読み物が配布される。いったいこのうち何%読まれているのか。これだけの印刷物になると、それぞれ企画・執筆など、ものすごいお金がかかっている。

           太っ腹

 しかし、世の中にムダが全くなくなってしまったらどうか。人々の人生は、退屈でつまらなくなる。文化と言われるものは、すべてムダから成り立っている。「能」の素養のない人から見たら、あんなものはただ「木偶の棒」が突っ立っているだけである。落語に、「間」がなかったら、笑いは生まれない。

 また、アリのコロニー(巣)では、約7割のアリは何もしていないそうだ。ぐうたらアリが多いコロニーほど、異常が発生したとき迅速に対応できるという。人間社会でも、ニートや引きこもり、昼行灯のようなお役人が多いほど、大災害に対応できる可能性が大きい。先の大震災での、ボランティアやヤクザの活動をみれば、なるほどと思う。


 そして、日本の金持ちがムダ遣いをすることで、日本製品のブランド価値が高くなる。目先の効率ばかり追求するから、本物の生産性が疎かになってしまうのである。

ブランド力とはなにか②

 欧州におけるブランド価値の大部分は、厚かましさである  ①からの続き

 ブランド価値を高める二つ目の力は、「厚かましさ」である。
 たとえば、私がある企業へ経営支援に行ったとしよう。数時間のアドバイスで、100万円の請求書を平気で出せるかどうか。たぶん会社の方はびっくりして、「高すぎるのでそんなに払えません」となる。いろいろ交渉して「じゃあ今回は30万円にします」となれば、私の1時間のコンサル料金は、30万円が相場になる。
 これを、悪徳業者と思われずに、できなければならない。欧米はそれがうまい。

 「おもてなし」の日本サービス業は、世界のトップクラスだといわれるのに、世界からみれば、生産性が悪いとされる。その大きな要因は、日本人の奥ゆかしさであろう。本来品質のよさを価格に反映させればいいのだができない。サービスは「無形性」「同時性」であるため、とくに外国との比較がしにくい。
 
       最後の審判H26.4.28撮影

 イギリスの歴史は、世界中を植民地にして、極悪非道の限りを尽くしてきた。
 インドの植民地支配では、数百万人が犠牲になり、アヘン戦争で中国を苦しめ、オーストラリアではアボリジニを虐殺、北アメリカではインディアンを皆殺しにして略奪しアメリカ合衆国を作ったのはほんの200年前である。
 それでもイギリスは、そんなことはおくびにも出さず、「大英帝国」としてのブランドで、世界中からお金を集めている。欧米諸国も似たり寄ったりである。こんな厚かましい真似はとても日本人はできない。慰安婦問題を見てもわかる。なぜか日本の軍隊だけ、世界でいちばん悪者になってしまった。

 欧州は付加価値、ブランド価値を上げるのがうまい、というと言葉は美しいが、そのかなりの部分は、「厚かましさ」だったのである。生産性向上の核心である付加価値を向上させるには、文化的、国民的背景が非常に大きい。

                 ③へつづく

ブランド力とはなにか①

 豊かな暮らしをしている人が作り・使う商品こそ力がある。ややこしい経営手法にこだわらない

 生産性向上の大きな要素は、いかにその商品・サービスの付加価値を高められるかである。この付加価値はブランド価値ともいえる。
 前にも書いたが、たとえば日本のセイコー、シチズンの時計は機能が向上し、電子時計なら1年に1秒も狂わない。またほとんど故障しないし、見栄えもよい。この腕時計が、1~2万円、5万円から10万円も出せば、国産の最高級モデルが手に入る。

 逆にスイスの高級時計ロレックスやオメガは、秒単位で狂うなどしょっちゅう故障する。時間を測るという機能面から見たら、セイコーやシチズンの足もとにも及ばない。それでもスイスの高級時計は、一個当たり30~50万円、100~200万円する。多少手間暇をかけて、貴金属を使っていても、とてもそこまでの差はない。
 これがいわゆるブランド価値である。

 車も同じ、動くだけなら50万~100万円の中古車で充分である。単に乗って動くだけでなく、持っている(見せびらかしたい)欲求を満たす。だから、人々はヴィッツやデミオより、ベンツやBMWを欲しがる。フォルクスワーゲンにしても、排ガス不正であれだけ叩かれても、まだ世界一をトヨタと争っている。
 では、このブランド価値はどのようにして生まれるのか。

      寂しい街並み H28.11.06

 一つは、買う人々がその製品やサービスを作り上げた人に、あこがれを抱けるかどうかである。欧州でも、高級ブランドの産地では、国民が豊かな暮らしをしている。歴史や文化を大事にし、知的で穏やかである。ほんとかどうか別として、そういうイメージがある。その富裕層が重宝する製品だからこそ、破格の値段で売れる。
 日本の地方でも、皇太子様が好んで飲まれていた、という根拠のないうわさが広まっただけで、グッとブランド力が付いた酒蔵がある。

 日本ではどうか
 日本では、お金持ちがお金を使わない。みんなが憧れるような豊かな暮らしをしていない。お金持ちの日本人が貧乏くさい暮らしをしている。世界中にいいものを輸出して、汗水たらしどんどんお金をためている。そうやってためたお金を見ているだけである。金持ちがしみったれた暮らしをしている。

 日本でお金のある人は、金儲けだけが生きがいになっている。お金があるのにつかわない。だから山ほど貯金がたまり、平均3500万円も残して死ぬ。仕方ないから、政府が使わざるを得ない。国が買うものはブランドになりにくい。だから日本ではヤブ医者ほど儲かる。日本には守銭奴しかいないように見える。そんな日本の製品に、憧れるところは限定される。

 しかも日本の金持ちが高額商品を買うときには、欧米のブランド物に手を出す。年棒何億円ものスポーツ選手などは、ベンツやBMWなど欧米の車に乗っている。高額な日本製品の消費は限定される。
 そうやって日本人は、自らの首を絞めている。

 したがって、日本のお金持ちは日本のいい製品やサービスを、高い値段で買い続ける必要がある。それが日本人の生活レベルを向上させる。その結果金持ちが増え、金持ちらしい豊かな暮らしをする。その豊かな暮らしが、日本ブランドを格上げする。高級品の開発にも拍車がかかるし、国内にお金が回る。

 金持ちを増やし、日本商品のブランド力を底上げするような循環が大切である。ブランド戦略やポジショニングなど、経営手法にこだわるからややこしくなる。

          ②へつづく

日本流おもてなしの崩壊

 ブラック企業に支えられていたおもてなしサービスは、ブラックが無くなると激減する

 日本のおもてなしレベルが下がってきた、と言われるようになった。注文した料理を運ぶのが遅れ冷めてしまったことや、ウェイトレスが客席の頭越しに料理を運んだことなど、日本式サービスの劣化が、ある記事に取り上げられていた。

 しかしおもてなしとは、求めて与えられるものではない。
 そもそもサービスは、それを受ける人が多くなるほど、質が低下するという性質がある。2年前から外国人観光客が急増している。どんなに素晴らしいサービスも、与える量には限度がある。「おもてなし」サービスの低下は、供給するほうが、その受け手より少なくなってきたからであろう。

            モー 結構  
 
 したがって、いいサービスを受けたいと思ったら、受ける人が限られていなければならない。高額の代金を支払う覚悟が必要である。つまりサービスとは、本来高価なものである。時給800円のアルバイトに、日本式おもてなしを期待するには無理がある。

 それでもお客はそれを期待する。アルバイトのサービス供給者も、できる限りの顧客サービスをしたいと思う。神様であると勘違いしたお客が、いちゃもんをつけると、従業員はたまったものではない。  
 ほんとのブラックは、会社の上司ではなくお客だったのである。
 ブラック企業に支えられていた日本のおもてなしサービスは、ブラック企業が無くなると激減する。

IOF展に参加

 世界最高のものづくりを進め、日本の産地発祥ブランドが加われば、鬼に金棒である

 10月3日から5日にかけて、東京ビッグサイトのIOFT2016に「出展者」として参加した。福井東商工会がリードし、福井市麻生津近隣の眼鏡業者10社が共同で出展したものである。フレーム業者だけでなく、金属やプラスチックの部品製造、表面加工など、業種は多彩である。

 日本における眼鏡枠の一大産地である福井県での眼鏡枠製造発祥の本丸は、この「麻生津」である。このことは以前、小説「おしょりん」の紹介でも書いた。ブランドイメージを大事にする眼鏡フレームなら、このことをもっと強調してもいい。

 IOFTブース一部2016.10.4 IOFTブース前景2016.10.4   女優 H28.10.03

 県外の人に限らず、福井県の眼鏡産地は「鯖江」しかないと思っている人が多い。高速道路や北陸線から文殊山を見ると、めがねのマークと「SABAE」の光る看板が、闇の中にくっきりと浮かぶ。それだけでなく、市役所では「めがね課」を作ったり、数々のイベントなど鯖江市のアピールはすごい。今回の展示会でも、鯖江地域の眼鏡関連のブースは、われわれのブースの5倍はあった。

 といってもべつに、福井県内で産地争いをしてもしょうがない。コシヒカリ発祥の地福井も、ブランドイメージでは新潟コシヒカリに圧倒的に負けている。眼鏡の競争する相手は、海外に山ほどいる。大事なのは、製造業として、地道に世界最高のものづくりを進めることである。それに日本ブランドと日本の産地発祥が加われば、鬼に金棒である。

合法詐欺

 高齢者が死ぬまで騙し続けることが、詐欺氏の責任である

 「90才になって老後が心配とか、わけの分かんないこと言っている人がいる。いつまで生きてるつもりだよ」という、麻生大臣の発言があった。まさにそのとおりである。日本経済を円滑にするには、高齢者がどんどん消費する。そのための商品やサービスを伸ばす必要がある。そうでなければ、若者の働く場が無くなってしまう。

 ただややこしいのは、高齢者に対しての「合法詐欺」というのが、最近増えていることである。今年の「消費者白書」でも、高齢者が巻き込まれる詐欺的なトラブルについて注意を促しているという。その一般的な手口として、一人暮らしの高齢者宅に行って、世間話やちょっとした家事の手伝いをする。それを重ねていくうちに、信用されるようになる。そこから、次第に高額商品の販売に結び付く。

 このように、あの手この手で高齢者を信用させ、高額な商品を売りつけようとする手口は昔からたくさんある。保険や投資信託など、ほとんどそのたぐいである。あらゆる商品・サービスの売買は、多少なりとも「詐欺」の要素を持っている。

 その高齢者が、お金を山ほど持っているのならいい。鼠小僧のような所得移転の意味もあるからだ。問題は中途半端にお金を持っている高齢者である。そんな人ほど「被害」に遭いやすいし、根こそぎやられる。

 しかしこの場合でも、高齢者が喜んでいるのは間違いない。鼻の下の長い男がキャバレーでふんだくられるのと同じである。問題は、ぼったくりとの境界がどこにあるか難しいことである。

 したがって高齢者相手の商売を行ったときは、高齢者が死ぬまで面倒をみる。最後まで騙し続けるべきである。それが、合法詐欺氏の責任である。

サービス業の平準化

 店内の様子を動画でライブ発信すれば、お客の人数が均等化され双方が満足する

 スナックなどサービス業は、お客が入らなければ困る。かといって、入りすぎても困る。限られたスタッフではとても対応できず、顧客不満足が発生する。
 一時のピークをセーブしながら、どのようにして稼働率を高めていくかが、経営上の課題であろう。お客が増えるほど、お客自身の満足度が低くなるという、サービス業のジレンマである。

 これは、客の立場からもいえる。
 勇気を振り絞って店に入ったのに、満員では面白くない。隅のほうで一人、焼酎の水割りを飲むくらいなら、家のほうがいい。お店ではいくら混んでいても、グラスに焼酎を継ぎ足すのだけは忘れない。座っているだけで、自動的にアルコールが喉に流し込まれる。
 時間がたつほど量が進み、2日酔いになるのは必然である。もちろん目をむく料金請求がつく。こんなばかばかしいことはない。

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 だから、店に入ろうと思ったとき、その店の込み具合が分るようなしくみがあるといい。
 たとえば、店内の様子を動画でライブ発信する。パソコンやスマホで状況が視認できるため、お客は店に入るタイミングをはかることができる。見られたくなければ、店にいるお客の顔はぼかせばいい。下半身だけのライブもよし、単に人数だけをリアル発信してもいい。ガラガラでは入りにくいから、客席に美女マネキンでも座らせておけば、効果抜群である。

 こうすればお客の入り具合が平準化でき、お客とお店の双方にとってメリットがある。
 私が考えるくらいだから、このようなアプリなど、探せばいくらでもある。使いやすい仕組みを作ればいい。問題なのは、入りたい店がそのようになっていないことである。

サービス業の生産性

 コトよりモノを重視するプレッシャーに打ち勝たなければ生産性は向上しない

 日本のサービス業の生産性の悪さが指摘されている(しつこい!)。
 なぜサービス業の生産性が悪いのか。

 生産性は「付加価値」に比例する。「付加価値」とは、販売時の価格そのものである。いくらいいものでも、提供するほうが遠慮して、格安の値段をつけていたら元も子もない。それでも、なかなか高額の値段をつけられない。
 それはなぜか。

 ひとつは、日本人の奥ゆかしさである。ほんとは「おもてなし」でみられるように、日本のサービス業の品質は抜群である。その分を価格に反映させればいいのだができない。サービス業は「無形性」「同時性」であるため、とくに外国との比較がしにくい。

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 そして日本人の意識が、コトよりモノを重視していることも大きい。
 たとえば、今回のものづくり補助金の募集で、国内の有象無象のコンサル会社が台頭してきた。そのために「認定支援機関」の認定を受けたところがある。申請書作成を請け負うことによって、申請代行及び成功報酬を受け取る。

 このことに対し、中小企業庁は「不適切な行為を行う認定支援機関への対応について」という通達を出している。それによると、不適切な行為の例として、
①高額な報酬を要求
②認定支援機関であることを示しながら、申請代行等のPRや営業活動を行う
③不透明な契約
④強引な働きかけ
  が挙げられていた。

 これを見てビビった人もいるであろう(そんなタマはいないか)。ほんとにサービス業の生産性を向上させるためには、これらのプレッシャーに打ち勝つ必要がある。そうでなければいつまで経っても、私のような「清貧コンサルタント」から抜け出ることはできないのである。

良い安売り悪い安売り

 イノベーションは、「良い安売り」を追求することである

 業界のイノベーションの多くは、「価格破壊」から起こる。製品・サービスを、破格の値段で提供できるかどうかは、イノベーションの大きな要素である。資源、製造、流通段階での大幅な合理化、生産性の向上の結果であり、まさに、価値=機能/価格である。
 
 有名なところでは、流通革命で価格破壊を起こしたダイエー。経営コンサル業界では、20年前に1000万円かかったISOのコンサル費用が、いまはその1/10である。ムダな文書を削ぎ落して運用を容易にしたのだから、誰も損する人はいない。

 眼鏡業界では、チタンの加工技術を活かして、医療用具の製造を行おうとしている。
 ただこれには、抵抗勢力が多い。医療関係の機器や薬品の流通は、暗黒の「闇」に包まれている。ドラマ、「下町ロケット」の人工心臓開発よりもっとややこしい。そのため、許認可、医療現場の利権などで、国民はバカ高い治療費を払わされる。悪い奴ほど黙って儲けている。この「闇」の部分をどう解明するかで、イノベーションが起こるかどうか決まる。

 一方で、「悪い安売り」もある。
 ガソリンの安売り競争が激しさを増しているという。昨年ある地域では、レギュラーガソリンが、1リットルあたり85~87円と、全国平均130~135円を大きく下回っていた。普通ならやっていけるはずがない。ガソリンのようなどこで買っても同じ製品は、価格だけが勝負である。近隣の店が値下げしたら、追随せざるを得ない。
 牛丼チェーン店や飲み放題居酒屋の乱立も、これに近い。
 他社が潰れるまでやる「物量戦略」ならともかく、普通の会社はとてもやっていけない。お互いの首を締め合うだけである。

 もちろんイノベーションは、「良い安売り」を追求することである。